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疑獄
「疑獄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
疑獄の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
である、流石の余も弁解する事は出来ぬ。
併し余は必死となり「けれど森さん、世に
疑獄と云い探偵の過ちと云う事は随分有る例です。是こそは動かぬ証拠と裁判官まで認め....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
け心にもない自白をしたと云う一点だった。無罪か死刑か。実に明治大正を通じての一大
疑獄たるを失わない。 支倉の自白に立会った人はその真実を信じるだろうし、収監以....
「運命」より 著者:幸田露伴
うるに刑を以てするは礼を以てするに若かず。それ天下有司に諭し、務めて礼教を崇び、
疑獄を赦し、朕が万方と与にするを嘉ぶの意に称わしめよと。嗚呼、既に父に孝にして、....
「ドレフュー大疑獄とエミール・ゾーラ」より 著者:幸徳秋水
近時世界の耳目を聳動せる仏国ドレフューの大
疑獄は軍政が社会人心を腐敗せしむる較著なる例証也。 見よ其裁判の曖昧なる其処分....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
。 町は鼎のわくがごとく流言蜚語が起こった。不正工事の問題が起こりつつあり、大
疑獄がここに開かれんとする矢先に役場に放火をしたものがあるということは何人といえ....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
るわけだが、併し同時に之は決して校長先生だけの賄賂問題ではなくなる。最近東京市会
疑獄事件の「醜市議」達に対する論告が行われているが、単にこうした
疑獄が小学校の校....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
作って赤化教員の撲滅方法の研究をすることになった。これはしかし、東京市の例の教育
疑獄事件に狼狽した東京府の学務当局が、相手を取り違えたのでは決してないので、実は....
「初冬の日記から」より 著者:寺田寅彦
二頁をあけると、そこには、教育界の腐敗、校長の涜職事件や東京市会と某会社をめぐる
疑獄に関する記事とが満載されている。これらの記事がもし半分でも事実とすると、東京....
「臨時急行列車の紛失」より 著者:新青年編輯局
『一口にいえば、当時――千九百――年――巴里には、政治経済界に勃発した奇々怪々な
疑獄事件に関連して有名な恐慌がやって来たのだ。仏蘭西を代表する幾多の巨頭の名誉と....
「役人の頭」より 著者:末弘厳太郎
につくのは何かというと、「殺人」、「情死」さては「大臣の待合会議」、「不正」、「
疑獄」というような不愉快な文字がたくさん目につくのはもちろんのことですが、「人民....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
蕃の勢力を妬んで、玄蕃に異図のあるということを、藩主信邦に讒言をしたため、玄蕃は
疑獄の人物となったが、調べが進むにしたがって、大弐と右門との企てが暗から明るみに....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
べを済ましてしまったそうです。その後先にもちょっと申したようにチベットにおいて大
疑獄事件が起り、そしてサラット師が通行せられた関所なり村なり師を泊めたる家々は皆....
「棚田裁判長の怪死」より 著者:橘外男
、どういう魔が射したものか、この長老が大阪の松島という遊廓の移転事件に連座して、
疑獄を惹き起し、松島事件として一世を騒がせたことがありました。この事件に棚田判事....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
もう一つ、ブウス氏の場合と同様に朦朧たる、しかしそれよりも遙かに凄愴で重大な犯罪
疑獄が持ちあがった。それは突如としてごうごうたる世論を捲き起こすとともに、伯爵の....
「つゆのあとさき」より 著者:永井荷風
ょう》辺にあった某省の高等官であったが、一時世間の耳目を聳動《しょうどう》させた
疑獄事件に連坐して刑罰を受けた。しかしそれがため出獄の後は生涯遊んで暮らせるだけ....