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疝気
「疝気〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
疝気の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
《やね》の上に葮簀《よしず》が掛って居て、其処に看板が出てあったよ、癪だの寸白|
疝気《せんき》なぞに利く何《なん》とか云う丸薬で、*黒丸子《くろがんじ》の様なも....
「両国の秋」より 著者:岡本綺堂
霧のような雨がしとしとと降って来た。急に袷《あわせ》が欲しいほどに涼しくなって、
疝気《せんき》もちの用人はもう温石《おんじゃく》を買いにやったなどといって、蔭で....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
だけでした」 佐兵衛はもう五十ぐらいの独身者《ひとりもの》で、冬になるといつも
疝気に悩んでいる男であった。ほかの二人は伝七と長作と云って、これも四十を越した独....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
郎のぼんやりと引っ返して来るのに出逢った。 「どうした。いけねえか」 「自身番の
疝気野郎、飛んでもねえどじを組みやがって、お話にもならねえ」と、幸次郎は忌々しそ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ころへ、いつもの勘次が空手で来た。 「親分。申し訳がありません。富の野郎が持病の
疝気で、今夜はどうしても動けねえと云うんですが……」 「それでお前ひとりで出て来....
「海異記」より 著者:泉鏡花
にも聞えるだ。 来やがった、来やがった、陽気が悪いとおもったい! おらもどうも
疝気がきざした。さあ、誰ぞ来てやってくれ、ちっと踞まねえじゃ、筋張ってしょ事がな....
「物売りの声」より 著者:寺田寅彦
り返しながら、だんだんに薬の効能書きを歌って行くのである。「そのまた薬の効能は、
疝気疝癪胸痞え」までは覚えているがその先は忘れてしまった。 子供らはこの薬売り....
「敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
ので、まア甘い物でも食い、茶の一杯も飲むくらいが何よりの楽み、それに私はまア此の
疝気が有るので、
疝気を揉まれる心持は堪えられぬて、湯に這入ってから横になって
疝気....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
。さればとて古い人を新らしく捏直《こねなお》して、何の拠り処もなく自分勝手の糸を
疝気《せんき》筋に引張りまわして変な牽糸傀儡《あやつりにんぎょう》を働かせ、芸術....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
また芳香を有するがため、嬌臭及び嬌味薬となる、あるいは種子を酒に浸し、飲用すれば
疝気に効あり。茴香精、茴香油、茴香水を採録す」 北山はここで舌打ちをした。 「....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
。ははあ煮たて豌豆、古道具、古着の類。何じゃ、片仮名をもってキミョウニナオル丸、
疝気寸白虫根切、となのった、……むむむむ
疝気寸白は厭わぬが、愚鈍を根切りの薬はな....
「松と藤芸妓の替紋」より 著者:三遊亭円朝
思って、車へ乗ると腰が痛くなって堪らないから、仰向に寝たらば楽になるかと思うと、
疝気が痛くなったりしていけませんから、廊下へ出て躍ったら宜かろうというように、実....
「山茶花」より 著者:佐左木俊郎
いるのだし、気持ちの上では、より以上に休息を需めているのであった。 殊に今は、
疝気を起こしているのだから、爺は、仕事への倦怠と、伜への憂慮との、この二つの間に....
「死の接吻」より 著者:小酒井不木
のは厭であった。阿倍仲麻呂が、たった一つ和歌を作っただけであるのに、その一つを、
疝気持ちの定家に引奪られ、後世「かるた」というものとなって、顔の黄ろい女学生の口....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
崎在の羽根田村に身貧に暮して居りまするが、去年の暮から年の故か致して寒気に中る、
疝気が起ったと見えまして寝て居ります。丁度正月の七草の事でございます、独身者ゆえ....