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「疝痛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

疝痛の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
『日記《ダイヤリー》』一六六四年正月の条に兎の足を膝関節込みに切り取って佩ぶれば疝痛《せんつう》起らずと聞き、笑い半分試して見ると果して効いたとある。鰯の頭も信....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
十九であった。 五百は平生病むことが少かった。抽斎歿後に一たび眼病に罹り、時々疝痛を患えた位のものである。特に明治九年還暦の後は、殆ど無病の人となっていた。然....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
つをかしらに四人の子を残して死亡《みまか》り、うってくわえて妻は喘息、それがしは疝痛《せんつう》。ふたり枕をならべてどっと病みふす酸苦《さんく》。伜のひとつ手で....
食べもの」より 著者:佐藤垢石
糧事情の大所高所から観てよいあんばいにやっているのであろうから、私如き俄百姓が、疝痛を起こすなど、甚だ僣上至極。慎まざるべけんや。 だが、無用の配給に検討を加....
死の接吻」より 著者:小酒井不木
てやりたいような気にもなった。 ところが段々読んで行くうちに、亜砒酸は激烈なる疝痛を起すものであると知って、少しく心が暗くなって来た。コレラと亜砒酸中毒との区....
食道楽」より 著者:村井弦斎
政府が粗製の瀬戸引鍋を厳禁したるは鉛を交えあるがためなり。 ○鉛の慢性中毒は鉛毒疝痛とて臍の辺に一種の発作状の痛みを感じ、また鉛毒麻痺とて手の甲と足の甲へ麻痺を....
ベートーヴェンの生涯」より 著者:ヴェーゲラーフランツ・ゲルハルト
くない、むしろ悪くなっている。この冬の僕の状態はまったく情ないものだった。ひどい疝痛に幾度も悩まされてそのためまた元へ完全に逆戻りをした。先月までそんな状態だっ....