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疲れる
「疲れる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
疲れるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「死後」より 著者:芥川竜之介
がどこか遠い木に澄み渡っていた。僕はその声を聞きながら、あした(実はきょう)頭の
疲れるのを惧《おそ》れ、もう一度早く眠ろうとした。が、容易に眠られないばかりか、....
「或る女」より 著者:有島武郎
あまりのおかしさに高く声をあげて笑いこけずにはいられなかった。
倉地は少し働き
疲れると苔香園のほうをうかがったり、台所のほうに気を配ったりしておいて、大急ぎで....
「星座」より 著者:有島武郎
しみを純次に感じて、
「もうよくなった。さあ帰ろう。お前は仕事が終えるとずいぶん
疲れるだろうな」
といってやった。
「あたりまえよ」
純次の答えはこうだった....
「老妓抄」より 著者:岡本かの子
は廻り縁になっていて、矩形《くけい》の細長い庭には植木も少しはあった。彼は仕事に
疲れると、この縁へ出て仰向けに寝転び、都会の少し淀《よど》んだ青空を眺めながら、....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
億劫になってきた。考えてみると、今日は一日勤め先でかなり運動のつく仕事をし頭脳の
疲れる仕事をした。そのうえ麻雀を何回もやったし、深更に及んでは、お照という酔っぱ....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
岩石をなげつけられても、けがをして血を出すようでもなかった。 「ははあ、こっちが
疲れるのを待っているのだな」 マルモ隊長は、そう気がついて、どきんとした。なに....
「海底都市」より 著者:海野十三
させないようにと思って、次のようにいった。 「つまり、僕たちは歩いてばかりいると
疲れるから、そこで車がついた乗物に乗って走らせると、疲れもしないし、速いからいい....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
点を与えたという、それだけのこと」 「ふーン、なるほどね。探偵商売もこれじゃ芯が
疲れるわい」 土居は八雲千鳥に替って、ポケットから手帛《ハンカチ》を出して自分....
「地球要塞」より 著者:海野十三
わって睡眠をとることにした。 人間は不便だ。オルガ姫は、二十四時間働いていて、
疲れることも知らなければ、睡眠をとる必要もないのだ。しかし私は、疲れもするし、食....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
ろし、昼間も電燈をともしたまま、せっせと前の小説をつづけて行った。それから仕事に
疲れると、テエヌの英吉利文学史をひろげ、詩人たちの生涯に目を通した。彼等はいずれ....
「虫喰い算大会」より 著者:海野十三
して、なるべくじっくりと解いていただきたい。一日に十題も二十題も解くことは、頭も
疲れるし、それに虫喰い算の妙味が分らないと思う。 そこで本書の“虫喰い算”大会....
「百喩経」より 著者:岡本かの子
在所も迷うことなく探し宛てた。太陽が中天に一休みして暑さと砂ほこりにみんなが倦み
疲れる頃を見はからい彼は唄をうたった。 いつか一度は さかなになって 水のお城に....
「妖怪談」より 著者:井上円了
ます。 いずれ、病後の疲れかなにかでございましたでしょう。だれでも身体がひどく
疲れると精神もよわりますから、夢なぞを見るようになります。これがもっとひどくなり....
「涸沢の岩小屋のある夜のこと」より 著者:大島亮吉
またスポートだのって思ってはいないかも知れないぜ。」 答えたひとりは、熱心に、
疲れることなく言った。 「スポート、趣味、勿論そうじぁないだろう。俺だっていま現....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
感じて不安がちだったりする地獄であります。思想地獄、あまりに去来の速かな思想群に
疲れる地獄であります。刺激地獄、次に次にと刺激を求めて行って飽くことを知らぬ地獄....