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「疾く疾く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

疾く疾くの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
姉川合戦」より 著者:菊池寛
意を持っていたとみえ「安養寺久しく」と云った。安養寺、言葉なく、「日頃のお馴染に疾く疾く首をはねられ候え」と云ったが、「汝は仔細ある者なれば先ず若者共のとりたる....
連環記」より 著者:幸田露伴
て参入する気忙しさに、思慮分別の暇も無く、よしよし、さらば此の石帯を貸さんほどに疾く疾く主人が方にもて行け、と保胤は我が着けた石帯を解きてするすると引出して女に....
空家」より 著者:宮崎湖処子
彼は曰《い》えり、「佐太郎和主も来たり見よげに希代のものを捜し出せり、疾《と》く疾く疾く来よ」 佐太郎は思い当るところあれば青くなり、心には拝むようにして外に....
三国志」より 著者:吉川英治
登馬を飛ばして馳せきたり、わが君には昨夜来、曹操の計にかかって重囲に陥ち給えり、疾く疾く徐州へ急いで主君を救い奉れ――と、こう城門で呼ばわるなり、鞭打って立去り....
三国志」より 著者:吉川英治
きことをお忘れあったか。たとえご嫡子たりともここをお通しするわけには参らん。――疾く疾くお帰りあれ、お帰りあれ」 「その声は、瑁伯父ではないか。せっかく遠路を参....
三国志」より 著者:吉川英治
きや。われは武門、汝は匹夫。いま一矢を汝に与えぬのも、武士のなさけだ。戦の邪魔、疾く疾く失せよ」 姿を櫓の上からかくすと、忽ちおびただしい矢弾が空に唸った。勤....