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病を押して
「病を押して〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
病を押しての前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
色に閉ざされていた。 司法主任の大島警部補が急に病が革まったのである。 彼が
病を押して身を挺して支倉の訊問に当っていた事は前に述べたが、昨日は殊に気分の勝れ....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
天保山の入口から安治川を遡って中の島の藩邸へ着いた時はもう日が暮れていた。早速
病を押して袴を着け、詰合の目付へ届け出た。私の父は目付でも上席で、多少権勢もあっ....
「巷説享保図絵」より 著者:林不忘
。すべていうがままになって、男のためには何でもしたのです。何もかもささげたのだ。
病を押してまで働いて、金をみついだ。
すると、もうこれ以上いつわっておけぬとこ....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
でした。あたら才分はありながら終をよくしなかったのは惜しいことでした。 祖父が
病を押して江戸からお国へ帰る途中、近江の土山で客死せられたのは、文久元年のことで....
「歌集『涌井』を読む」より 著者:和辻哲郎
れた歌の集である。戦争の最後の年、空襲がようやく激甚となってくるころに、先生は、
病を押して災禍を信州に避けられた。その後東京の町は激しく破壊され、先生が大震災後....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
ろであります。われわれはかつて凶刃に倒れた浜口元民政党総裁が、議会の要求に応じて
病を押して出席し、遂に倒れて行った態度と対比してみまして、吉田総理の非民主的な、....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ぎっては、いたく強硬なのである。 で、お受けのほかなく、今朝は高氏自身が、 「
病を押して」 という前ぶれのもとに、執権のやかたへ伺候していたが、事はそのあと....