病名[語句情報] » 病名

「病名〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

病名の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ひょっとこ」より 著者:芥川竜之介
《じっぱいっそく》と云う欄にのせてある。それによると、ひょっとこの名は山村平吉、病名は脳溢血と云う事であった。 × × ....
」より 著者:芥川竜之介
《のち》、一年とたたぬうちに病人となり、叔父《おじ》さんの家へ帰るようになった。病名は確かに腎臓結核《じんぞうけっかく》だった。僕は時々ビスケットなどを持ち、彼....
馬の脚」より 著者:芥川竜之介
怪なる恐迫観念を有したるが如し。然れども吾人《ごじん》の問わんと欲するは忍野氏の病名|如何《いかん》にあらず。常子夫人の夫たる忍野氏の責任如何にあり。 「それわ....
電気看板の神経」より 著者:海野十三
あとともすこしちがうような気がするんだが、大学の鑑定事項の中へ、穴ぼこが意味する病名を指摘するように書き加えて置いて呉れ給え」 「不思議ですな、前の春江の場合に....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
たが、この間にいろいろなことがあった。 ◯まず弟佑一君が死んだ。三月二日のこと。病名は結核性脳膜炎。発病後三週間余にて、あわただしく逝った。あんな善人に、天はな....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
間のなかでは変りものの方でしょうね。こんにちのお医者にみせたら、みんな何とかいう病名がつくのかも知れませんよ」....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
その動かされた所の位置に、いつまでも停止している。それが、蝋質撓拗という興味ある病名を附された由縁である。 「蝋質撓拗症※」それにはさしもの検事も、激しく卓....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
うな?」 「はい、常陸の爺だと、ただこのように申されました」 「常陸の爺? で、病名は?」 「脱疽だそうでございます」 「脱疽、なるほど、それならよい」 「まず....
観画談」より 著者:幸田露伴
のためか何か知らぬが気の毒にも不明の病気に襲われた。その頃は世間に神経衰弱という病名が甫めて知られ出した時分であったのだが、真にいわゆる神経衰弱であったか、ある....
愚人の毒」より 著者:小酒井不木
。それから死体をちょっと診て、すぐさま家に帰り、死亡診断書をお書きになりました。病名のところに明らかに亜砒酸中毒としてありますので、それが当然警察の活動を促し、....
沼夫人」より 著者:泉鏡花
いかい。串戯じゃない、病気になる。 そんなのが嵩じると、何も餅屋がって、ここで病名は申さんがね、起きている真昼間でも目に見えるようになる。それ、現在目に見えて....
火の扉」より 著者:岸田国士
まくらもとに体温表がおいてあるので、手もちぶさたな彼女は、それをとりあげてみる。病名のところに「軟性下疳」と書いてあるのだが、その病気がどんな病気か彼女には見当....
名人地獄」より 著者:国枝史郎
あった。肥えているのが悪いのであり、血色のよいのがよくないのであった。彼は今日の病名でいえば、動脈硬化症の末期なのであった。いやそれよりもっと悪く、すでに中風の....
勧善懲悪」より 著者:織田作之助
は「受付」の机のうしろに坐り、そして、来た順に並ばせていちいち住所、氏名、年齢、病名をきいて帖面へ控えた。一見どうでもよいことのようだったが、これが妙に曰くあり....
二階から」より 著者:岡本綺堂
二十四年の春に至ってますます猖獗になった。我々はその時初めてインフルエンザという病名を知って、それは仏蘭西の船から横浜に輸入されたものだという噂を聞いた。しかし....