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「病臥〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

病臥の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜泣き鉄骨」より 著者:海野十三
時間の後になって、成功したことが始めて判った。しかし女は、暫くの間、工場を休み、病臥しなければならなかった。だが折角の二人の苦心も水の泡だった。というのが、旦那....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
なりに疲労してしまった。今でも机にむかって、まだ本当に物を書くほどの気力がない。病臥中、はじめの一週間ほどは努めて安静を守っていたが、日がだんだんに経つにつれて....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
しまったというのだった。なおそれに伴って、ちょうど惨事が発生した時刻には、真斎は病臥中、鎮子は図書室の中で、著作の稿を続けていたということも判った。しかし、それ....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
るに及びて、其英才はいよいよ鋒鋩を現したが、過度の勉強の為めにいたく心身を損ね、病臥数月の後、保養のために大陸を遍歴すること約一年に及んだ。その中六ヶ月はマウン....
青春論」より 著者:坂口安吾
ら結核性関節炎で、冬は割合いいのだが夏が悪いので、暖くなると東京へ来て、僕の家へ病臥し、一ヶ月に一度ぐらいずつギブスを取換えに病院へ行く。ギブスを取換える頃にな....
文人囲碁会」より 著者:坂口安吾
、断々乎として男の先生に習わぬところなどもよく似ていた。 戦争以来、彼は郷里に病臥して手合せができなくなったが、日本棋院も焼けてしまって、文人囲碁会もなくなり....
中庸」より 著者:坂口安吾
ある。遺族はマリ子のほかに母と弟の三人にすぎないが、この弟はカリエスのためかねて病臥のままであった。 余分の住宅がある筈もない山里のこととて遺族は転居先に窮し....
西荻随筆」より 著者:坂口安吾
つかない不安もあった。然し、幸いなことには、ここ一ヶ月は、京都へ旅行し、旅行先で病臥し、帰京後も、かぜが治らず、病臥をつゞけ、あんまりハナをかんで、中耳炎気味で....
小さな山羊の記録」より 著者:坂口安吾
その夕方の六時、京都へ辿りついた時、私はまったく病人であり、発熱して、旅館に病臥してしまった。京都へ着いたら、と、色々と思い描いていた希望は、すべて虚しく、....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
に答えた。 「この者は、妻シノブです」 すこし、からだがふらついていた。それは病臥の果てであるから、当然のことである。そして、声は総ての耳には聴きとれなかった....
薬前薬後」より 著者:岡本綺堂
なりに疲労してしまった。今でも机にむかって、まだ本当に物を書くほどの気力がない。病臥中、はじめの一週間ほどは努めて安静を守っていたが、日がだんだんに経つに連れて....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
あったろうと察せられるが、実際かれはそれほどに衰弱してしまったのである。それから病臥一年あまりで、かれは三十年の七月に世を去った。年は三十五、六であったように聞....
二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
なくなるのは北京の前轍に徴しても明かである。最後のペテルスブルグ生活は到着早々|病臥して碌々見物もしなかったらしいが、仮に健康でユルユル観光もし名士との往来交歓....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
す。瘧でぶるぶる震え、考える力も動く力もなく、憂鬱の暗がりのなかで、何日も何日も病臥した。けれども、結局彼は、環境に、時代の性格に、そして、行動し指導せんとする....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
に十月下旬遠く東方に退却した。大王はこの頃激烈なるリウマチスに冒されブレスラウに病臥中、カール十二世伝を書いて彼の軽挙暴進の作戦を戒め、会戦は敵の不意に乗じ得る....