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痛う
「痛う〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
痛うの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鼻」より 著者:芥川竜之介
の毒そうな顔をして、内供の禿《は》げ頭を見下しながら、こんな事を云った。
――
痛うはござらぬかな。医師は責《せ》めて踏めと申したで。じゃが、
痛うはござらぬかな....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
こうぐいと遣らかすだ、そう、そうだ、そこで坐った、と、何ともないか。」 「ここが
痛うございますよ。」と両手を組違えに二の腕をおさえて、頭が重そうに差俯向く。 「....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
老夫はむくむく身を擡《もた》げて、 「へいこれは、これはどうもはばかり様。さぞお
痛うございましたろう。御免なすってくださいましよ。いやはや、意気地はありません。....
「歌麿懺悔」より 著者:邦枝完二
、帯の間から取出したふところ紙は、血のにじんだ歌麿の手首に絡みついていた。 「お
痛うござんすか」 「――」 「何かお薬でも。……」 が、歌麿はうつむいたまま、....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
れるのがイヤだからで」「それは誰でもイヤだろう」「私は特別イヤなので。撲られると
痛うございます」「うん、そういう話だな」「それに撲られると腹が立ちます」「礼をい....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
に照れくさいので、私が本を読んでると、 「よう勉強してじゃがのう、うちらすぐ頭が
痛うなるけえどな」 「勉強じゃありませんよ、別に」 と私は本を閉じて、火鉢のか....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
草香流があるのです。手間のかかるはずがない。 「お相手が違いましょう。あばれると
痛うござりまするよ。おとなしく! おとなしく!」 あっさりねじあげて伝六に渡し....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
は御主人から頼まれたから参ったのだ、憎い奴め」 と云いながらはたと打つ。 孝「
痛うございます、貴方左様な事を仰しゃっても、篤と胸に聞いて御覧遊ばせ、虚弱い草履....
「敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
われるので、私どもの云う事は聴きませんからね、どうも」 又「これ」 藤「あいた、
痛うございます、何をなさる」 又「これ宜くも己を欺いたな、此奴め」 藤「あいた…....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
などをする奴が有りますか」 喜「余り口惜うございます、中央にいた奴の叩くのが一番
痛うござえました」 織「誠に困るの」 竹「お父さま、斯う致しましょうか、却って先....
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
けりゃア脊骨を殴《どや》して飯を吐《はか》せても云わせるぞ」
富「アヽ痛い/\
痛うござります、アヽ痛い、腕が折れます、ア痛い」
花「さ、云って了《しま》え、....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
旨い恰好に出来ませんからね、お心持は悪うございますが、我慢して下さいまし、少しお
痛うございましょう……さア出来ました、まア/\好くお似合い申しますよ、全体お人柄....
「南北の東海道四谷怪談」より 著者:田中貢太郎
帰ったが、さっきの薬を飲んだか」 「はい、彼のお薬を服むと、其のまま熱が出て顔が
痛うて」 「そうか、顔が」 「痺れるようでござりました」 お岩はそう云いながら....
「霜凍る宵」より 著者:近松秋江
れがわたしのところの伜であったら、わたしはどないな気がするやろと思うと、この胸が
痛うなります」婆さんは、そういいながら、さもさも胸の痛みに触るように皺だらけの筋....
「一つの愛情」より 著者:豊島与志雄
。私はどうしてよいのかわかりませぬ。自分のことも何もかもわけがわかりませぬ。頭が
痛うございます。胸がくるしゅうございます。 この前、失礼なお手紙書きました。そ....