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「痛棒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

痛棒の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
一円本流行の害毒と其裏面談」より 著者:宮武外骨
ろうが、それは盗人の道理に同じ事と見る、本書の著者は、礼讃の正反対たる撃退目的の痛棒をクラワシてやるのである、論難の無遠慮にして切実、観察の徹底的にして明敏、加....
虞美人草」より 著者:夏目漱石
いか」 「嘘ですよ。嘘だって云うのに、あなたもよっぽど卑劣な方ね」 「卑劣は一大痛棒だね。注意人物の売国奴《ばいこくど》じゃないかハハハハ」 「だって人の云う事....
風知草」より 著者:宮本百合子
こんな話をゆっくりしていられなくなるのは見えているのよ。ですから、それまでに、痛棒はたっぷりほしいのよ」 「よし。わかった」 ひろ子は、重吉がかけている深い....
私の覚え書」より 著者:宮本百合子
のを知った。この力は大きい。 今度のことを、廃頽しかけた日本の文化に天が与えた痛棒であると云う風に説明する老人等の言葉は、そのまま私共に肯われない或るものを持....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
、心持、それを人並より潔癖であるとされている作者でも、環境とその自省の鈍磨、いい痛棒のくらわし手がないと、こういう極めて人間の真髄的な箇所で、潔癖の反対になる。....
小説 円朝」より 著者:正岡容
気とならずにはいられなかった。 ちょうどそのころ。春風亭柳枝が、若き圓朝に一大痛棒を加えんとした場面が、「圓朝花火」というかつての私(注・筆者)の短篇小説に叙....
子規居士と余」より 著者:高浜虚子
かったのであった。彼らの前途のためにもしくは彼らを見習う多くの青年のためにぜひ一痛棒を加えておく必要を感じたのであった。 居士に就いていうべき事はなお頗る多い....
素人製陶本窯を築くべからず」より 著者:北大路魯山人
ても前山さんの芸術無理解の実体が人前にさらけ出されるまでで、一向に私をやっつける痛棒にはならなかった。しかも笑止に終わってしまわざるを得なかった。ここで私の卑見....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
又八と共に、御膝下へおいて、お叱り下さい。さもなくば、一|喝、虚無の醒めるような痛棒をお与え下さい。……和上っ。お願いでござります」 ほとんど、顔へ土のつくば....