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痩せさらば
「痩せさらば〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
痩せさらばの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
「あれ、誰か来て……。助けてくだされ」 その声におどろかされて、きっと見ると、
痩せさらばえた一人の老僧が片手に竹の杖を持って、片手に玉藻の袂をしかと掴んでいた....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
ている」 そういって、ヤンは蜥蜴のような目をよせてくる。足がふらついて、病苦に
痩せさらばえた顔は生きながらの骸骨だ。マヌエラはぞっと気味わるくなってきた。おま....
「猿飛佐助」より 著者:織田作之助
、薄汚い老人がちょぼんと眼の前に立っている。 手足は土蜘蛛のように、カサカサに
痩せさらばえて、腰は二|重に崩れ、咳いたり痰を吐いたり、水|洟をすすり上げたり、....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
ら、すらりと身をかわし去るのを見た。だが、身をかわし去るのも、それが最後だった。
痩せさらばえた一個の骸殻、それが女王エリザベスとして残るすべてであった。 けれ....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
して、東京へ帰ることができた。 一方、天草次郎によびよせられた在京の幹部連中、
痩せさらばえて額面蒼白、目玉に妖光を放つ社長から神示をうけ、東京へとって返して、....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
殺しません。したがって、僕の安否を気づかったり、コールリッジの「老水夫」のように
痩せさらばえたみじめな姿で戻って来はしないかと心配なさったりはしないでくれません....
「浮浪漫語」より 著者:辻潤
かし、僕はそういう女性を見出す迄は頭髪が悉く白くなり、顔面が皺苦茶になり、身体が
痩せさらばえるまで、この地上を七転八倒しながら、呻吟《うめ》き苦しみながら、のた....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
の僧がさえぎった。それは頭巾をかぶった、背のあまり高くない、恐ろしく顔の青ざめて
痩せさらばえた僧であった。フョードル・パーヴロヴィッチとミウーソフとは立ち止まっ....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
しい跡がはね上がっている。隻眼《せきがん》隻腕《せきわん》、見上げるように高くて
痩せさらばえた丹下左膳。猫背のまま源十郎を見すえて、顔の刀痕が、引っつるように笑....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
あがったのは、なんと! 大たぶさがぱらり顔にかかって、見おぼえのある隻眼隻腕の、
痩せさらばえた浪人姿……。
五
「これは、これは、丹下の殿様。お珍しいところ....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
あがった大たぶさを、ぎゅっと藁でしばった変相妖異のつらがまえ。 竹の棒のように
痩せさらばえた長身の、片ふところ手……とことわるまでもなく。 かた手ははじめッ....
「奥の海」より 著者:久生十蘭
の地獄めぐりになった。 福島から笹木野に分れる石高道に、肋骨《あばら》ばかりに
痩せさらばえたのが、幾十人となく倒れている。足音をききつけると、枯葉のような薄い....
「魔都」より 著者:久生十蘭
を命じてしまった。
真名古というのは年のころ四十二三の、骸骨に皮を着せたような
痩せさらばえた男で、鉛色の皮膚の下に高く顴骨をあらわし、瞼はいつも半眼といった具....
「菜穂子」より 著者:堀辰雄
当に此の時からだと云ってよかった。彼女は、丁度病人が自分の衰弱を調べるためにその
痩せさらばえた頬へ最初はおずおずと手をやってそれを優しく撫で出すように、自分の惨....
「腐った蜉蝣」より 著者:蘭郁二郎
濡れた太郎岬の上で、今日も、独りしょんぼりとネネを待っているであろう春日行彦の、
痩せさらばえた姿を、ひどく馬鹿馬鹿しく、憤ろしく思い出すと共に何かしら解放されたような、安易さを覚えて来るのであった。....