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痴れる
「痴れる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
痴れるの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
、辛うじて或る気持を慰めていた。
……しかも一方にWは、決して成功の美酒に酔い
痴れるような単純な男ではなかった。T子を手馴付けてしまうと間もなく、兼ねての計劃....
「日本文化私観」より 著者:坂口安吾
の街、ネオン・サインを僕は愛す。茶の湯の方式など全然知らない代りには、猥りに酔い
痴れることをのみ知り、孤独の家居にいて、床の間などというものに一顧を与えたことも....
「青鬼の褌を洗う女」より 著者:坂口安吾
大きな安堵、生きているというそのこと自体の自覚のようなひろびろとした落着きに酔い
痴れることができた。 そのくせ彼はこの海岸の旅館へきて、急に思いついたように、....
「紅毛傾城」より 著者:小栗虫太郎
界を、はっきりとまたぎ越えて、やがて訪れるであろう恋愛の世界に、身も世もなく酔い
痴れるのだった。 けれども、翌日から彼女を訪れるものは、やはり横蔵であって、慈....
「新西遊記」より 著者:久生十蘭
ど深い。見せかけのむごたらしさに眩まされるようなこともなく、客観的な残虐さに酔い
痴れるようなこともない。あくまでも実際的で、受刑者の感受性を土台にして周到に計算....