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痺れ
「痺れ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
痺れの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「親子」より 著者:有島武郎
れでは俺しも寝るとしようか」 と投げるように言って、すぐ厠に立って行った。足は
痺れを切らしたらしく、少しよろよろとなって歩いて行く父の後姿を見ると、彼はふっと....
「国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
は開かない。そんなわけはないと思って更に一生懸命押してみたが、今度はなんだか腕が
痺れてくるようで力が入らなかった。そのうちに頭が割れるように痛み出し、胸がひきし....
「電気風呂の怪死事件」より 著者:海野十三
ではないか? 「一体、此の女は何処から入って来たんだろう?」 赤羽主任は脳髄の
痺れるのを感じた。が、その疑問は疑問として、とにかく天井裏の屍体も、差当り放って....
「間諜座事件」より 著者:海野十三
邸展望台 首領 鴨川 布助 ●第六景・奈良井遊廓 花魁初菊 鴨川 布助
痺れる脳髄! もし此処で卒倒したらば、それで万事休すだ! 弦吾は無形の敵と闘....
「赤外線男」より 著者:海野十三
うと失礼きわまる質問の言葉を、扉を距てて向うへ投げかけた。――学士の出てくるのに
痺れをきらして帰ってゆく人も多かったので、こういうのが学士の習慣だった。人を待た....
「空中漂流一週間」より 著者:海野十三
力だった。そのうえ、「火の玉」少尉は、左手首に不意打をくっていて、いまだにそれが
痺れているのだった。だから力もなんにも入らない。それを承知でか、相手は六条の頸に....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
ったく思いがけないできごとだった。 その瞬間、川上機関大尉の脳髄は、びりびりと
痺れた。とうとう見つかったのか。 「おや、ここに変なものが転がっている。これは日....
「流線間諜」より 著者:海野十三
もう大江山課長の揶揄も耳に入らなかった。 「須永は、どうしたんだろう?」 彼は
痺れるような足を伸して、窓際に行った。そして本庁の前を漸く通り始めた市内電車の空....
「くろがね天狗」より 著者:海野十三
た。 「確かに手応えはあったが、ガーンという音と共に、太刀持つ拙者の手がピーンと
痺れて厶る。黒装束の下に、南蛮鉄の一枚|肋の鎧を着込んでいたようで厶る。御師範と....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
、渾身の力を籠めてウウンと引張った。 ドーンと鈍いそして力づよい手応えが両腕を
痺れさせた。とうとう沢庵石が井戸から上ってきたのであろうか。彼は綱端を両手に掴み....
「ある男の堕落」より 著者:伊藤野枝
を寒くないように窮屈でないように眠らすために、寝返りをすることもできず、体が半分
痺れたような痛さを我慢して、どうして一人ででも帰らなかったろう、と後悔していまし....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
た。扇子をむしって棄ちょうとして、勿体ない、観音様に投げうちをするようなと、手が
痺れて落したほどです。夜中に谷へ飛降りて、田沢の墓へ噛みつこうか、とガチガチと歯....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
出すと、びったり額を伏せて、しっかりと膝を掴んだが、苦痛を堪える恐い力が入って、
痺れるばかり。 (しっかり……しっかりして下さいよ。) 背中を擦ろうとした手が....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
女の深情けか。まさか切支丹破天連でも有るまいが、あの眼で一寸睨まれたら、もう体が
痺れて如何する事も出来ないのだそうな」 斯うした噂は至る処に立っていた。 と....
「怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
りで御座りましたか」 「偽りは偽りながら、霧隠れ雲隠れの秘薬、その他には眠り薬、
痺れ薬、毒薬、解毒薬、長命不死の薬、笑い薬、泣き薬、未だ色々の秘薬の製法は、一通....