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瘠土
「瘠土〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
瘠土の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「藁草履」より 著者:島崎藤村
》の煙草入を腰にぶらさげながら随《つ》いて行く児もありました。気候、雑草、荒廃、
瘠土《やせつち》などを相手に、秋の一日《ひとひ》の烈しい労働が今は最早《もう》始....
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
あり、爺の煙草入を腰にぶらさげながら随いて行く児もありました。気候、雑草、荒廃、
瘠土などを相手に、秋の一日の烈しい労働が今は最早始まるのでした。 既に働いてい....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
料になる。清水却て魚棲まず、草一本もない土は見るに気もちがよくとも、或は生命なき
瘠土になるかも知れぬ。本能は滅す可からず、不良青年は殺さずして導く可きであること....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
世に遺《のこ》ったものは少なくない。即ち仏堂を毀《こぼ》ち、学校を興《おこ》し、
瘠土《せきど》を開拓して膏腴《こうゆ》の地となし、暗礁を除いて航路を開き、農兵を....
「白峰山脈縦断記」より 著者:小島烏水
岩では、偃松が近くは緑に、遠くは黯くなって、蜿ねっている、天外絶域の、荒れはてた
瘠土にまで、漂って来た、緑の垂直的終点を、私は今踏んでいるのだ。 空の気味の悪....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
アタラ九仭の功を一簣に欠くの失敗に終った。が、汎濫した欧化の洪水が文化的に不毛の
瘠土に注いで肥饒の美田となり、新たに植樹した文明の苗木が成長して美果を結んだのは....