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「瘡〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

瘡の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
偸盗」より 著者:芥川竜之介
うで、実は見かけほど、変わっていない。もっとも顔かたちは、七八年|前《まえ》の痘《もがさ》が、おれには重く、弟には軽かったので、次郎は、生まれついた眉目《みめ....
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
が、中でも一番名高かったのは、前《さき》の摂津守《せっつのかみ》の悩んでいた人面《にんめんそう》ででもございましょうか。これは甥《おい》を遠矢にかけて、その女....
俊寛」より 著者:芥川竜之介
れた事、北《きた》の方《かた》は去年の冬、御隠れになってしまった事、若君も重い疱《もがさ》のために、その跡を御追いなすった事、今ではあなたの御家族の中でも、た....
夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
中の河内か、(廂はずれに山見る眉)峰の茶店に茶汲女が赤前垂というのが事実なら、疱の神の建場でも差支えん。湯の尾峠を越そうとも思います。――落着く前は京都ですわ....
伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
いる、漂泊う門附の類であろう。 何をか働く。人目を避けて、蹲って、虱を捻るか、を掻くか、弁当を使うとも、掃溜を探した干魚の骨を舐るに過ぎまい。乞食のように薄....
歌行灯」より 著者:泉鏡花
りそう。左の一眼べとりと盲い、右が白眼で、ぐるりと飜った、しかも一面、念入の黒痘だ。 が、争われないのは、不具者の相格、肩つきばかりは、みじめらしくしょんぼ....
神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
もに、鼻を殺がるる、というのである。 これは、生命より可恐い。むかし、悪性の唐を煩ったものが、厠から出て、嚔をした拍子に、鼻が飛んで、鉢前をちょろちょろと這....
化銀杏」より 著者:泉鏡花
たものなら、可いことにして、まつわって、からむも可いけれど、芳さん、ありゃ猫の疱とでもいうのかしら。からだじゅう一杯のできもので、一々|膿をもって、まるで、毛....
湯女の魂」より 著者:泉鏡花
いだ、熱だよ。姉さんも知ってるだろうが、熱じゃ色々な事を見るものさ。疫の神だの疱の神だのと、よく言うじゃないか、みんなこれは病人がその熱の形を見るんだっさ。 ....
星女郎」より 著者:泉鏡花
し得なかったんです――お先達、」 と何か急きながら言淀んで、 「話に聞いた人面――そのの顔が窈窕としているので、接吻を……何です、その花の唇を吸おうとした....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
るべく決心し、アイル・オブ・マンのモーグフォルド教会に赴任した。在職中たまたま疱が流行して、死者続出の有様であったが、モーゼスは敢然として病者の介抱救護に当り....
阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
。とりわけ人に嫌らわれるのは、彼の頭の皮の表面にいつ出来たものかずいぶん幾個所もだらけの禿があった。これは彼の持物であるが、彼のおもわくを見るとあんまりいいも....
風波」より 著者:井上紅梅
。三年このかた彼がこの著物に手を通したのは只の二度切りで、一度は彼の大きらいな疱の阿四が病気した時、もう一度は彼の店を叩き壊した魯太爺が死んだ時だ。そうして今....
多神教」より 著者:泉鏡花
す、その願掛けなんでございますもの。 神職 町にも、村にも、この八里四方、目下疱も、はしかもない、何の疾だ。 お沢 はい…… 禰宜 何病じゃ。 お沢 はい、風....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
たようだ。 が、長崎渡りの珍菓として賞でられた軽焼があまねく世間に広がったは疱痲疹の流行が原因していた。江戸時代には一と口に痲疹は命定め、疱は容貌定めとい....