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瘤
「瘤〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
瘤の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「桃太郎」より 著者:芥川竜之介
や、鬼というものは元来我々人間よりも享楽《きょうらく》的に出来上った種族らしい。
瘤《こぶ》取りの話に出て来る鬼は一晩中踊りを踊っている。一寸法師《いっすんぼうし....
「竜」より 著者:芥川竜之介
ますと、法師は反って落ち着き払って、『昔、唐《から》のある学者が眉《まゆ》の上に
瘤《こぶ》が出来て、痒《かゆ》うてたまらなんだ事があるが、ある日一天|俄《にわか....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
せてやったのですから。――それよりあなたこそ、御怪我はありませんか。」
「うん、
瘤《こぶ》が一つ出来ただけだった。」
素戔嗚はこう云う一言に忌々《いまいま》し....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
さあ、やられた!」と身を悶《もだ》えて騒げば、車中いずれも同感の色を動かして、力
瘤《ちからこぶ》を握るものあり、地蹈※《じだたら》を踏むもあり、奴を叱《しっ》し....
「三人の双生児」より 著者:海野十三
八つだといったネ。病身らしい子で、とても育つまいかとは思ったが、肩のところにある
瘤が気に入って買ってしまったのさ」 「誰から買ったんですの」 「さあ、そいつは誰....
「火星探険」より 著者:海野十三
にも見えた。 その動物の首から下を見ると気の毒なくらい痩《や》せていた。小さな
瘤《こぶ》のような胴中、それから三本のぐにゃぐにゃした腕、それから三本の同じよう....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
がはいってきて、僕と視線が合った。 「おい魚戸。ひどい目にあうもんだなあ。今日は
瘤ばかりこしらえているぞ」 と、こっちから声をかけると、魚戸は要慎ぶかい腰付で....
「崩れる鬼影」より 著者:海野十三
待ちに待った小田原病院のお医者さんが到着したのです。 「なァーンだ」 警官は力
瘤が脱けて、向うへ行ってしまいました。私はそのお医者さまの手をとらんばかりにして....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
宮の社前に着きました。巾の広い石段、丹塗の楼門、群がる鳩の群、それからあの大きな
瘤だらけの銀杏の老木……チラとこちらから覗いた光景は、昔とさしたる相違もないよう....
「薬」より 著者:井上紅梅
いのだよ。倅のためにね……」 駝背の五少爺がもっと何か言おうとした時、顔じゅう
瘤だらけの男がいきなり入って来た。真黒の木綿著物――胸の釦を脱して幅広の黒帯をだ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
立って、巨人のように、あたりの木立の上にそびえ、一種の道標になっていた。その枝は
瘤だらけで、奇妙な形をしており、ふつうの木の幹ぐらい大きく、よじれて地面につくほ....
「キド効果」より 著者:海野十三
とは富士山のような形だ。第三図のだけは、二見浦の夫婦岩を大きくしたように、二つの
瘤がある。これは一体なんのことだ) と丘助手は三つの図案を見較べ、ちょっと小首....
「瘤」より 著者:犬田卯
に入ってしまい、あまつさえ医師への払いなどはそのままの状態で。…… しかるに「
瘤」ときては――津本の左の頬には茶碗大のぐりぐりした
瘤があるところから、村民は彼....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
、生活問題の如きは造作もなく解決されたのである。が、二葉亭の文学というは満身に力
瘤を入れて大上段に振りかぶる真剣勝負であって、矢声ばかりを壮んにする小手先剣術の....
「活人形」より 著者:泉鏡花
、「たかが生ッ白い痩せた野郎、鬼神ではあるめえ。一思いに捻り潰してくりょう。と力
瘤を叩けば、得三は夥度頭を振り、「うんや、汝には対手が過ぎるわ。敏捷い事ア狐の様....