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療養
「療養〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
療養の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「幸運の黒子」より 著者:海野十三
いうものを費《つか》って新妻を持った。その細君はさらに次の年に慢性病になり、転地
療養をすることになって残額の二千円はばたばたとなくなってしまった。そして貯金通帳....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
す。行先は村役場できくことが出来ましたが、K県の管轄になっている孤島であります。
療養所が設けられてあるところだそうです。私は思い切ってその島を尋ね、勝見に会って....
「三人の双生児」より 著者:海野十三
で斃れてしまわれるようなことがあっては困るから、仕方なしに邸のうちに留めおいて、
療養をさせることにした。それからこっち一週間あまり経ち、真一はずっと元気づいた。....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
しい友と語らずして、何んの生甲斐があろうか。そして友から受ける精神的活力は、闘病
療養のためにこの上もない貴重なくすりなのだ。 いろいろ喀血出血の原因を考えたが....
「超人間X号」より 著者:海野十三
こは多摩川《たまがわ》に近い丘の上にあるしずかな病院であった。この病院は、土地が
療養《りょうよう》にたいへんいい場所であるうえに、すぐれた物理療法《ぶつりりょう....
「火葬国風景」より 著者:海野十三
その文面には、たしかに次のような文句があったと思った。 「……鼠谷仙四郎儀、
療養|叶わず、遂に永眠|仕候間、此段謹告候也。 追而来る××日×時、花山祭場に於....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
もう杉田は……」 といって、その後は波浪の砕ける音に消えてしまったようである。
療養まだ半ばにして、汽船ブルー・チャイナ号から海中にとびこんだ杉田二等水兵は、い....
「みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
こに、第九師団|衛戍病院の白い分院がある。――薬師寺、万松園、春日山などと共に、
療養院は、山代の名勝に入っている。絵はがきがある。御覧なさい。 病院にして名勝....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
め、痩せるまでの煩いをしたために、院が開けてからも二月ばかり病気びきをして、静に
療養をしたので、このごろではすっかり全快、そこで届を出してやがて出勤をしようとい....
「花束の虫」より 著者:大阪圭吉
、数ヶ月前から健康を害した為|房総の屏風浦にあるささやかな海岸の別荘へ移って転地
療養をしてはいたが、その後の経過も大変好く最近では殆ど健康を取戻していたし、茲数....
「戦争責任者の問題」より 著者:伊丹万作
あり、第一線的な運動に名前を連ねること自体がすでにこつけいなことなのです。また、
療養の目的からも遠いことなのです。 では、除名の件はたしかにお願い申しました。....
「豆腐買い」より 著者:岡本かの子
来なかった。 露地の中の隠れ住いを二ヶ月ばかりしてお京さんは身体の為めに海岸の
療養院へ転地した。そこへ、お京さんが立つときと加奈子が洋行するときと殆んど一緒だ....
「妖怪学」より 著者:井上円了
れり。しかして病気の夢、これを他種の夢に比するに、その割合やや多きは、当時、病気
療養のためその地にありて、多少懸念するところありしによる。もし強壮の人なれば、病....
「金山揷話」より 著者:大鹿卓
思って見直すと、それは数十名の白衣の傷病兵が雪をふんで歩いているのだった。温泉へ
療養にきている彼等の、朝の散歩らしかった。なかには明かに跛をひいている者もいた。....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
という。環境を変えるため、下谷西町の小さいながらも庭のある家へ引越したり、千葉の
療養所へ入れたりしたが病気は悪くなるばかり。一方私は商売が忙しく手が放せない。男....