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癆
「癆〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
癆の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「根岸お行の松 因果塚の由来」より 著者:三遊亭円朝
逢う事も出来ず、唯くよ/\と案じ煩い、……今で言えば肺病でござりますが、其の頃は
癆症《ろうしょう》と申しました、寝衣姿《ねまきすがた》で、扱帯《しごき》を乳の辺....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
さいのなぞがわかったかのごとく、伝六を顧みていいました。 「どうやら、この女、夢
癆《むろう》にかかっているらしいよ」 「え? ムロウってなんですかい。かっぱの親....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
ては大蒜が可え、と云うだがな。大蒜は肺の薬になるげじゃけれども、私はこう見えても
癆咳とは思わん、風邪のこじれじゃに因って、熱さえ除れれば、とやっぱり芭蕉じゃ。」....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ならないということは明らかである。またこの結果としてはいろいろの病気、たとえば肺
癆、癩病のようなものが起る。特に土星と火星がその毒を混入するような位置にいるとき....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
るぜ。そんな薬は誰も用意して来なかったからな。」 「悪くすると肺病だぜ。支那では
癆とかいうのだそうだ。」 そんな噂をしているうちに、僕はかの「家有妖」の一件を....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
すいものであるに相違ないのだ。ところが支倉君、眼を覆われて斃される――それが脊髄
癆なんだよ。しかも、第一期の比較的目立たない徴候が、十数年にわたって継続する場合....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
」 「いや大して沢山はない。斑紋癩に天疱瘡、断節癩に麻痺癩がある。丘疹癩に眼球|
癆、獅子癩に潰瘍癩、だがおおかたは混合する」 「案外長命だというではないか」 「....
「蓮香」より 著者:田中貢太郎
ら、三日目には精力が回復しますから、たとい狐であっても害はありません、世の中には
癆※の病気で歿くなる人が多いのです、狐の害ばかりで死ぬるものですか、これはきっと....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
て以来、世の人は疱瘡を恐るることを忘れている。しかし昔は人のこの病を恐るること、
癆を恐れ、癌を恐れ、癩を恐るるよりも甚だしく、その流行の盛なるに当っては、社会は....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
アッカウント・オヴ・イースト・インジア・エンド・パーシア》』一二三頁に、蝮酒は肺
癆《はいろう》を治し、娼妓の疲れ痩せたるを復すといい、サウシの『随得録《コンモン....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
静に、さけがたい腫物はどう出来ているか、を話した筈ですから。御免なさい。私は骨髄
癆になっていない自分をつたえたくて一方の事実を糊塗したようになり、そういう作家と....
「狂人日記」より 著者:井上紅梅
捉まった男までずっと食い続けて来たのかもしれない。去年も城内で犯人が殺されると、
癆症病みの人が彼の血を饅頭に※して食った。 あの人達がわたしを食おうとすれば、....
「薬」より 著者:井上紅梅
た。 「いい包だ。全くいい包だ。ああいう熱い奴を食べれば、ああいう血饅頭はどんな
癆症にもきく」 華大媽は「
癆症」といわれて少し顔色を変え、いくらか不快であるら....
「飯田蛇笏」より 著者:芥川竜之介
は「ホトトギス」の雑詠に出る蛇笏の名前に注意し出した。勿論その句境も剽窃した。「
癆咳の頬美しや冬帽子」「惣嫁指の白きも葱に似たりけり」――僕は蛇笏の影響のもとに....
「染吉の朱盆」より 著者:国枝史郎
。 「お縫様の死はどうするね?」半九郎|凹まずきき返した。 「ある大店の娘御が、
癆咳を病って寮住居、年頃だから恋がほしい、そこでぜひとも『思ひそめしが』と、誰か....