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癇声
「癇声〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
癇声の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
ま》のごとく懸《かか》っていた。 「ホホホホ一番あなたによく似合う事」 藤尾の
癇声《かんごえ》は鈍い水を敲《たた》いて、鋭どく二人の耳に跳《は》ね返って来た。....
「播州平野」より 著者:宮本百合子
で、いきなり四歳の昭夫が、 「いらん! いらん! いらんいうたら、いらん!」 と
癇声をふりたててどなっているのがきこえた。同時に、はいている大人下駄で地団太ふむ....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
。 藤波は上眼づかいで、ひとりひとりジロジロ睨《ね》めまわしていたが、とつぜん
癇声《かんごえ》をあげて、 「だいぶ暇らしいの、結構だ。……どうした、そんなにか....
「肌色の月」より 著者:久生十蘭
なんて、あんまり厚顔《あつかま》しすぎるわ。恥ということを知らないの」 母親の
癇声を聞きつけて、息子なる青年が二階へ駈け上って来た。 「お母さん、みっともない....