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癈兵
「癈兵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
癈兵の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
枚貰って行く。
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縦に見た前の往来。松葉杖をついた
癈兵《はいへい》が一人ゆっくりと向うへ歩いて行《ゆ》く。
癈兵はいつか駝鳥《だちょ....
「風琴と魚の町」より 著者:林芙美子
「珍《めずら》しかとじゃろな、二三日|泊《とま》って見たらどうかな」 「初め、
癈兵《はいへい》じゃろう云いよったが、風琴を鳴らして、ハイカラじゃ云う者もあった....
「刻々」より 著者:宮本百合子
戦争を開始し、戦争熱をラジオや芝居で煽るようになってから、皮肉なことにカーキ色の
癈兵の装《なり》で国家のためと女ばかりの家を脅かす新手の押売りが流行《はや》り、....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
字どおりに悪狗らしいのが、これもたそがれのかげを引いて長く吠えた。 日露戦争の
癈兵らしい老人がふたり、ひとりは手風琴を、他はヴァイオリンを鳴らして路傍に物乞い....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
もしてようもんなら――まあ、止そう。 どうもわきへ外れて困る。一たい何からこの
癈兵問題が勃発したかというと、地下鉄の件でもなし、梯子段でもなし、そうそう、プラ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ンネという建築者が建てたもので、墓地の門番が住んでいた。でそれらの鉄格子の門は、
癈兵院の丸屋根の向こうに太陽が沈む時に必ずしめられた。もしその時墓地の中におくれ....
「夜汽車」より 著者:牧逸馬
ックレガアの電報を紐育州バファロウで受取ると、明日はナイヤガラの瀑布を見物して、
癈兵院で演説しようという名士の一行から別れて、ひとり紐育へ引返すことになった。 ....