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癩
「癩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
癩の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「報恩記」より 著者:芥川竜之介
の恩は受けぬ。」
甚内はわたしを振り放すと、もう一度そこへ蹴倒しました。
「白
癩《びゃくらい》めが! 親孝行でもしろ!」
わたしは二度目に蹴倒された時、急に....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
当つるものは、命終の時とも申さず、明日《あす》が日にも諸天童子の現罰を蒙って、白
癩《びゃくらい》の身となり果てるぞよ。」と、叱りつけたではございませんか。この勢....
「袈裟と盛遠」より 著者:芥川竜之介
ではない。操を破られながら、その上にも卑《いやし》められていると云う事が、丁度|
癩《らい》を病んだ犬のように、憎まれながらも虐《さいな》まれていると云う事が、何....
「女」より 著者:芥川竜之介
しゅす》に酷似《こくじ》した腹、黒い南京玉《ナンキンだま》を想わせる眼、それから
癩《らい》を病んだような、醜い節々《ふしぶし》の硬《かた》まった脚、――蜘蛛はほ....
「おしの」より 著者:芥川竜之介
じ》をさせることも出来ない。聞けば南蛮寺《なんばんじ》の神父の医方《いほう》は白
癩《びゃくらい》さえ直すと云うことである。どうか新之丞の命も助けて頂きたい。……....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
めに、娘を餌にするの、嫁の体格検査をするの、というのは真平御免だ。惚れたからは、
癩でも肺病でも構わんのでなくっちゃ、妙ちゃんの相談は決してせん。勿論お嬢は瑕のな....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ないということは明らかである。またこの結果としてはいろいろの病気、たとえば肺癆、
癩病のようなものが起る。特に土星と火星がその毒を混入するような位置にいるときはな....
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
た紫玉の、身動ぎに、帯がキと擦れて鳴ったほど、深く身に響いて聞いたのである。 「
癩坊主が、ねだり言を肯うて、千金の釵を棄てられた。その心操に感じて、些細ながら、....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
長い、狐とも狸とも、姑獲鳥、とも異体の知れぬ、中にも虫喰のござります葉の汚点は、
癩か、痘痕の幽霊。面を並べて、ひょろひょろと蔭日向、藪の前だの、谷戸口だの、山の....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
の上でひゅうひゅうと唸り、扉は冷たい闇のなかで悲しげに煽っていた。 ラザルスは
癩病患者のように人々から忌み嫌われたばかりではなく、実際
癩病患者が自分たちの歩い....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
があろうなどとは、怪我にも思うのじゃございますまいが、串戯をいわれるばかりでも、
癩病の呼吸を吹懸けられますように、あの女も弱り切っておりましたそうですが。 つ....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
殺された。この住居は父が静を養うために古屋を購った別業の荒れたのである。近所に、
癩病医者だと人はいうが、漢方医のある、その隣家の荒物屋で駄菓子、油、蚊遣香までも....
「燕と王子」より 著者:有島武郎
る事かとふりあおぎますと、おどろくまい事かすき通るほど光ってござった王子はまるで
癩病やみのように真黒で、目は両方ともひたとつぶれてござらっしゃります。 「なんだ....
「多神教」より 著者:泉鏡花
って隠れてござるで、ほっても垣のぞきなどせまいぞ、と婆さんが言うだでな。 笛の男
癩ずらか。 太鼓の男 恥しい病ちゅうで。 おかめの面の男 ほんでも、孕んだ娘だべ....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
いるのやが、その医法をも超越して、(時々むずかしい事をいいます。)気違が何や……
癩でも治るがに。胃腸なぞはそりゃに、お茶の子じゃぞ。すぐに一灸で、けろりとする。....