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「癪の虫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

癪の虫の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
めてしまって、身もだえしてくやしがった。こうした機会を待ち設けていたように持病の癪の虫が頭をもたげた。さなきだに狂いかかっている彼女は、突然におそって来た差込《....
深夜の市長」より 著者:海野十三
ざいますが、今夜はちょっと取込んで居りまして……」 と断られてしまった。それが癪の虫に響いたので、思わず「僕は検……」と云いかけて、わが声にハッと気がつき「金....
喫煙四十年」より 著者:寺田寅彦
理由は分らないが唯そんな気がするのである。 煙草の効能の一つは憂苦を忘れさせ癇癪の虫を殺すにあるであろうが、それには巻煙草よりはやはり煙管の方がよい。昔自分に....
五重塔」より 著者:幸田露伴
ぎたる良人も良人なら面憎きのっそりめもまたのっそりめと、折にふれては八重縦横に癇癪の虫|跳ね廻らし、自己が小鬢の後れ毛上げても、ええ焦れったいと罪のなき髪を掻き....