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癲狂
「癲狂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
癲狂の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「路上」より 著者:芥川竜之介
》へからみつけると、相不変《あいかわらず》落着き払った調子で、
「最後にどこかの
癲狂院《てんきょういん》で、絶命する事になるんだそうだ。ついてはその
癲狂院の生活....
「モルグ街の殺人事件」より 著者:佐々木直次郎
は思わずぞっとしたのだった。「狂人がやったんだね」と私は言った。「――誰か近所の
癲狂院《メゾン・ド・サンテ》から逃げ出した狂躁《きょうそう》性の気違いが」
「あ....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ああ、伸子とヒステリーか……。なるほど、君の透視眼も相当なものさ。ただし問題を、
癲狂院でなしに他の方へ転じてもらおう」と彼に似げない味のある言葉を吐いた。それに....
「聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
からね。」 その数時間後、二人の同乗した寝台車が、折から茜色の雪解跡をついてB
癲狂院の門を潜った。....
「後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
か云うので、それ以来異常な狂信を抱く様になり、ついぞ此の一月退院するまで、郊外の
癲狂院で暮していたのであった。所が、この薬師仏に仕える老人は、一々犯人の足跡を指....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
彼の歌曲《リード》は野獣の唸《うな》り声に似ており、彼の交響曲《シンフォニー》は
癲狂院《てんきょういん》から発する趣きがあり、彼の芸術はヒステリー的であり、彼の....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
。私はほんとに気が気でなかった。まったくの気違いになりそうでしたよ。ビセートルの
癲狂院《てんきょういん》にでも入れられたかも知れませんよ。あなたが死なれたら、私....
「言語と道具」より 著者:寺田寅彦
性をもつものでなければならない。そうでなければ、人々は口々に饒舌っていても世界は
癲狂院かバベルの塔のようなものである。 共通な言葉によって知識が交換され伝播さ....
「犬を連れた奥さん」より 著者:神西清
活、何やらこう痴けきった代物だが、さりとて出て行きも逃げ出しもできないところは、
癲狂院か監獄へぶち込まれたのにそっくりだ! グーロフはその夜まんじりともせず向....
「戦争責任者の問題」より 著者:伊丹万作
ということはいつたい何を意味するのであろうか。 いうまでもなく、これは無計画な
癲狂戦争の必然の結果として、国民同士が相互に苦しめ合うことなしには生きて行けない....
「殺人迷路」より 著者:佐左木俊郎
、彼女は房州の海岸で投身自殺をしてしまった。そのために伝右衛門は発狂して松沢村の
癲狂院に送られてしまった。それにも拘わらず、僕は銀座裏のカフェで浦部俊子に会った....
「妖怪学」より 著者:井上円了
すなわち自己の身心上に発するもの 夢、夜行、神感、神知、偶合、俗説、再生、妄想、
癲狂、その他諸精神病 そのうち、第一種の幽霊、狐狸等は、人身の外部に現存し、あ....
「妖怪研究」より 著者:井上円了
種、すなわち自己の身心の上に発するもの 夢、夜行、神知、偶合、再生、俗説、
癲狂、その他諸精神病 このうち第一種の狐狸、犬神等は、第三種にも属すべし。 ....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
第三種、すなわち自己の身心の上に発するもの 夢、夜行、神知、偶合、俗説、再生、
癲狂、その他諸精神病 右の表を、あるいは左の図をもって示すべし。 ┌外界(....
「妻」より 著者:神西清
きますわ、行きますわ、行きますわ。修道院へ、未亡人ホームへ、養育院へ……。」 「
癲狂院へね!」と私は我慢しきれなくなって叫んだ。 「ええ
癲狂院へだって! そのほ....