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発する
「発する〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
発するの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
的動機に、反動的なものが加わるという意味である。そうしてそういう不純な動機から出
発する結果、しばしば畸形な芸術を創造する惧《おそ》れがあるという意味である。時好....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
くその前には、書き上げるつもりでいるのですが、――
編輯者 一体|何時《いつ》出
発する予定ですか?
小説家 実は今日《きょう》出
発する予定なのです。
編輯者 (....
「路上」より 著者:芥川竜之介
×××を描いたもの――」
俊助《しゅんすけ》は勿論こう云う話題に、一種の義憤を
発するほど、道徳家でないには相違なかった。けれども彼には近藤の美的|偽善《ぎぜん....
「或る女」より 著者:有島武郎
思議な悲哀を覚えながら心の中でそういっていたのだった。
四
列車が川崎駅を
発すると、葉子はまた手欄《てすり》によりかかりながら木部の事をいろいろと思いめぐ....
「或る女」より 著者:有島武郎
も「復活」だけは丸善《まるぜん》からでも取り寄せて読んでいただきたい、あなたを啓
発する事が必ず多いのは請け合いますから。僕らは等しく神の前に罪人《つみびと》です....
「広津氏に答う」より 著者:有島武郎
変遷する場合において、前代の生活様式が一時に跡を絶って、全く異なった生活様式が突
発するという事実はない。三つの生活様式の中間色をなす、過渡期の生活が起滅する間に....
「時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
スになっている。「自然主義とは何ぞや? その中心はどこにありや?」かく我々が問を
発する時、彼らのうち一人でも起《た》ってそれに答えうる者があるか。否、彼らはいち....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
山を見ないとも限らぬ。その時いかなる必要があって、玉乗の看板を観ると云う、奇問を
発するものがあれば、その者愚ならずんば狂に近い。鰻屋の前を通って、好い匂がしたと....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
く消滅した。それでローマ帝国の滅亡した際に征服者たるゲルマン民族の科学的興味を啓
発するような成果の少なかったことは怪しむに足りない。それでもテオドリヒ王(〔Ko....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
ていたら、その客はこらえ切れない恐怖に息が止まりそうになった瞬間に、こんな質問を
発する筈はなかったであろう。不安の念と待ち遠しさを感じながら、一同はラザルスの言....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
と取った。 「ようよう、」とまた後の方で、雀海中に入った時のごとき、奇なる音声を
発する者あり。 十二 「可いぜ、可いぜ、沢山だ、」と滝太郎はやや有....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
を起すことになり、本人とは異った他の人格がその口頭機関を占領して自由自在に言語を
発するようになりました。『これで漸くトーキーができ上がった……』私達はそんな事を....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
誘惑! 誘惑が、私の身中を虫が這うように、這い※る。生きものが今死ぬという際に
発する苦しそうな叫び声のような、何だか解らない、悲痛な、物狂おしいものが、ひっき....
「大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
うに処女の如く引き、引かるる時は、船まで引き去られん勢に逢い、鰓洗う声の、暗中に
発する毎に、胸を刺さるる如き思いを為し、口食ひしめ、眼見張りて、両手は殆んど水に....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
を立てたのでその名望は高まった。国王の信任はますます加わり、一八六六年普墺戦争勃
発するや六月二日「参謀総長は爾後諸命令を直接軍司令官に与え陸軍大臣には唯これを通....