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発向
「発向〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
発向の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「乱世」より 著者:菊池寛
、会桑二藩の所隊は、算を乱して紀州路に落ちて行ったこと、朝廷では討幕の軍を早くも
発向せしめようとしていることなどが、彼によって伝えられた。 一藩は、色を失った....
「姉川合戦」より 著者:菊池寛
く、信長は長政に対しては、これまでにも、可なり好遇している。 だが、信長の越前
発向を聞いて、一番腹を立てたのは、長政の父久政である。元来、久政は長政十六歳のと....
「四条畷の戦」より 著者:菊池寛
は初陣の武名を挙げたのである。 『細々要記』に「京都より細川陸奥守以下数十人河内
発向藤井寺に陣す。其夜正行等不意に寄せ来り合戦。京勢敗北死人数を知らず」とあるか....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
|仕宦したのである。 この年|箱館に拠っている榎本武揚を攻めんがために、官軍が
発向する中に、福山藩の兵が参加していた。伊沢榛軒の嗣子|棠軒はこれに従って北に赴....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
諫言《かんげん》を上《たてまつ》って、今此の寒天に此処より遥に北の奥なるあたりに
発向したまうとも、人馬も労《つか》れて働きも思うようにはなるまじく、不案内の山、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
とにござりまする」 「それは心得ぬ、我等このたびの出陣は、内府公の加勢をして会津
発向のほかに用向はこれ無きはず、治部少輔がこの際、我等を途中より招かるるは、さだ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
いのです。
長州の奇傑|高杉晋作《たかすぎしんさく》は、「本日東西南北に向って
発向仕り候」と手紙に書いたそうだが、最初からそういう無目的を目的として
発向するな....
「奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
不思議はない。ことに群参の軍士鎌倉に数日を費しては、還って諸人の煩となる、速かに
発向然るべしという理由をもって、叡旨に反してついに七月十九日、頼朝自身出征の途に....
「三国志」より 著者:吉川英治
「戦況は八月以来、なんの変化もないようであります。すなわち丞相のお旨にしたがい、
発向の折、親しく賜わった丞相旗をうちたて、曹丞相みずから征してこの軍にありと敵に....
「三国志」より 著者:吉川英治
侯惇を総軍の都督とし、于禁、李典を副将とした十万の軍団は編制され、吉日をえらんで
発向することとなった。 その間に、荀※は、二度ばかり曹操の前で、異論を立てた。....
「三国志」より 著者:吉川英治
、旗下の勢とともに、すでに黄州の境をこえて、前進していた。 兵符をうけて、その
発向を知った周瑜は、すぐ一軍を派して、南屏山のいただきに大旗をさしあげ、まず先手....
「三国志」より 著者:吉川英治
首を刎ねて、血まつりにしろ」 一令、全軍を血ぶるいさせた。 ※徳、馬岱はすぐ
発向した。馬超ももちろん猶予していない。殺気地を捲いて歴城へかけてきた。 する....
「三国志」より 著者:吉川英治
や、時を移さず呂蒙を招いて、 「機は熟した。陸遜と協力して、荊州を攻め取れ。すぐ
発向せい」 と命じ、後陣の副将として、自身の弟、孫晧を特に添えてやった。 三....
「大谷刑部」より 著者:吉川英治
様の隊」 「では、大谷様の御人数は」 「さ……刑部|少輔様は、越前の敦賀城から御
発向で、やはり今度の上杉攻めには、徳川内府様の軍に従いてお出ましになるとは聞いて....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
が? ……という気持なのである。 明智光秀なども、意外となした一人らしい。中国
発向の場合には、或いは自分に、という期待はいわず語らず自負していたふうがある。殊....