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発狂
「発狂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
発狂の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
動車や人通りを股目金《まためがね》にのぞいているのです。僕はこの河童《かっぱ》も
発狂したかと思い、驚いてラップを引き起こしました。
「常談《じょうだん》じゃない....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
しそうに「畜生《ちくしょう》」などと怒鳴《どな》り出すのです。
主筆 ははあ、
発狂したのですね。
保吉 何、莫迦莫迦《ばかばか》しさに業《ごう》を煮《に》や....
「路上」より 著者:芥川竜之介
した。
「これは長野のある資産家の御嬢さんですが、何でも縁談が調わなかったので、
発狂したのだとか云う事です。」
「御可哀《おかわい》そうね。」
辰子《たつこ》....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
。その光に透《す》かして見れば、これは頭部銃創のために、突撃の最中《さいちゅう》
発狂したらしい、堀尾一等卒その人だった。
二 間牒《かんちょう》
....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
、人生は到底住するに堪えない精神病院に変りそうである。Swift の畢《つい》に
発狂したのも当然の結果と云う外はない。
スウィフトは
発狂する少し前に、梢《こず....
「たね子の憂鬱」より 著者:芥川竜之介
》かどこかのお弁当屋《べんとうや》の娘の気違いになったと云う記事を読んで?」
「
発狂した? 何《なん》で?」
夫はチョッキへ腕を通しながら、鏡の中のたね子へ目....
「二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
ない事を可笑しそうに笑いながら、わざと大股に歩き出しました。その友人が、後に私が
発狂したと云う噂を立てたのも、当時の私の異常な行動を考えれば、満更《まんざら》無....
「点鬼簿」より 著者:芥川竜之介
会に実在の世界へも面かげを見せる超自然の力の仕業であろうか?
三
僕は母の
発狂した為に生まれるが早いか養家に来たから、(養家は母かたの伯父の家だった。)僕....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
にした。そう云う時には、互に警《いまし》め合って、誰も彼の側へ近づくものがない。
発狂――こう云う怖れは、修理自身にもあった。周囲が、それを感じていたのは云うまで....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
ば》夫へ渡した。すると彼はその細引に長靴の両脚を縛《しば》りはじめた。彼女の心に
発狂と言う恐怖のきざしたのはこの時である。常子は夫を見つめたまま、震《ふる》える....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
の物凄く響くがごとく、油蝉の声の山の根に染み入る中に、英臣は荒らかな声して、 「
発狂人!」 「ああ、狂人だ、が、他の気違は出来ないことを云って狂うのに、この狂気....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
方、連出して下さい、引張出して下さい、願います。僕を、他人だなんて僕を、……妻は
発狂しました。」 二十四 「いいえ、御心配には及びません。」 松....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
手をかざしながら、壁にかけた十字架の下にいろいろのことを話し合った。なぜ僕の母は
発狂したか? なぜ僕の父の事業は失敗したか? なぜ又僕は罰せられたか?――それ等....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
放火が出来ない。第一の事を、と松に這寄った時、お優さんの唄が聞こえましたのは――
発狂したのでしょうのに―― (――この通りあきらめました。死なないでお帰りなさい....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
へ毎日のように遊びに来た「お粂さん」という人などは命だけは助かったものの、一時は
発狂したのも同様だった(「お粂さんは」髪の毛の薄いためにどこへも片付かずにいる人....