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発祥
「発祥〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
発祥の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
あたる北西かたの山腹に、“Leo”という奥しれぬ洞窟があるのだ。――そこが、人類
発祥の地だという。つまり、太古のとき動物とともに、彼らの祖先がその洞から出てきた....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
音されるのである。これは一例に過ぎないがその他無数に反対である。 それで大阪で
発祥した処の浄るりを東京人が語ると、本当の浄るりとは聞えない。さわりの部分はまだ....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
であると思う。だがしかし、新らしき芸術の颱風は常に巴里に発生している。まだ日本は
発祥の地ではあり得ない事は遺憾であるが、それはまだ新らしき日本が絵画芸術のみなら....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
き雅味が至る処に存在する。それが巴里の羨やましい処で仏像を洗い落したような尖端は
発祥しない。それが芸術家をして巴里の生活を憧がれしめる重大な原因の一つでもあると....
「肝臓先生」より 著者:坂口安吾
吐血して去り、まさに亡国病たるの惨状である。この病菌と闘い、伊豆の辺地、曾我物語
発祥の地、久須美荘園の故地のみは、自らの必死の力闘によって、この病菌の息の根を絶....
「神サマを生んだ人々」より 著者:坂口安吾
考えられた。 掌の放射熱 「君が安福軒のインバイ宿へ泊ったのが阿二羅教
発祥の縁起だそうじゃないか。昭和宗教史に特筆すべき一大情事だね」 と川野水太郎....
「町内の二天才」より 著者:坂口安吾
目も当てられない。猛犬をゆずりたがってるような人はいませんかなア」 床屋は噂の
発祥地。申分のない地の利をしめているから、源サンの流言はたちまち町内にひろがった....
「桐生通信」より 著者:坂口安吾
マだの神社なぞはなんでもかまわねえ、大事なのはお祭でいゝというのが桐生のギオン祭
発祥の縁起ではないかと私は結論するに至ったのである。とにかく神社がないのに底ぬけ....
「学生と教養」より 著者:倉田百三
ックの「最大多数の最大幸福」の説である。幸福主義は初めは個人の感覚的快、不快から
発祥する。ハートゥレイによれば道徳的情操は、他の高尚な諸感情とともに、感覚に伴う....
「女性の諸問題」より 著者:倉田百三
原型だ。聖母の中の聖母、ファン・エックの聖母といえども、この母猿の本能的感情より
発祥しなくてはぬけがらの聖母である。その哺乳、その愛撫、その敵からの保護の心づか....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
した。 「武蔵という国は承知でもあろうが、源氏にとっては由縁の深い土地だ。源氏の
発祥地ともいうべき土地だ。ここから源氏の諸豪族が起こった。秩父庄司、畠山重忠、熊....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
も、征服者と被征服者の暗黙のカットウを生々しくはらみ、一脈今日の世界に通じる悲劇
発祥の地、人間の悲しい定めの一ツを現実に結実した史地と見ては不可であろうか。 ....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
蔵の国にうつし、高麗郡を置く」とある。これが今の高麗村、または高麗郡(現入間郡)
発祥を語る官撰国史の記事なのである。 この高麗は新羅滅亡後朝鮮の主権を握った高....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
はとくに多い。いなかへ行っても、やっぱりある。 伊勢の松坂は天下の富豪三井家の
発祥の地だが、そこへ牛肉を食いにでかけたら、三井の本邸が旅館兼料理屋になっていた....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
甲斐の石和や武蔵の石浜は横路である。富山や京都は全く別系統であって、富山が八犬の
発祥地であるほかには本筋には何の連鎖もない。地理的にいえば、大塚と行徳と荒芽との....