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発禁
「発禁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
発禁の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「深夜の市長」より 著者:海野十三
さんは……」 と訊ねてみると、千代子に代って町子が、 「いえ、朝夕新報の号外が
発禁になったんですって、貴方、いまお買いになったんでしょう。何でしたの」 と尋....
「反戦文学論」より 著者:黒島伝治
勝手に数行を引いたのであるが、××は筆者がした。××にしなければ、今日では恐らく
発禁ものであろう。 当時、大町桂月が、この詩が危険思想であるというので非難した....
「刻々」より 著者:宮本百合子
て雑誌をかえした。清水は、放っておいたと云うが、「働く婦人」は一月創刊号から毎月
発禁つづきである。しかも三月八日に築地小劇場で日本プロレタリア文化連盟が参加した....
「巌の花」より 著者:宮本百合子
文学』(一九四七年)。治安維持法と戦争との長い年月の間はじめの二冊の文芸評論集は
発禁になっていた。著者が十二年間の獄中生活から解放されてから、『敗北の文学』『人....
「「現代日本小説大系」刊行委員会への希望」より 著者:宮本百合子
れわれがこんにちと明日の日本の文学を真すぐにのばしてゆくためには、小田切秀雄著「
発禁作品集」、宮武外骨の「筆禍史」をも十分研究した文学史が必要である。写実主義時....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
、下宿屋の二階で書きつけた大和路礼讃の頗る悪寒を伴う日記の一節だった。私は直ちに
発禁を命じた。 或夏から秋へかけて、奈良で写生がてら暮して見た事がある。そして....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
会で問題になったという事件がある。府ではこの本を学校で使うことを禁じたり、削除か
発禁にしようとしたのである。府会議員の常識によると、個人主義が中心になっている市....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
度に於けるものの比―― 単行本 出版数 約二倍
発禁数 約一〇倍
発禁率 約五倍 ....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
多分に思想的背景を持っているので、例えば印刷物ではないが、レコード出版物五種類が
発禁になったのも、検閲の背後には国民精神作興とか「非常時を忘れるな」とかいうイデ....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
れるどころではない、わが文部大臣は、内務省に命じて、滝川教授の著書『刑法読本』を
発禁にさせたのだそうである。(東京朝日五月二十一日付)。 之はJOBKで放送し....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
の点では日本の方がズッと先駆をなしているのである。 反国民精神的出版物に対する
発禁、削除、等による弾圧と、国民精神的出版物の奨励とが、言論の国家的統制の中核を....
「あとがき(『宮本百合子選集』第五巻)」より 著者:宮本百合子
る文筆だけが許される段階に入りつつあった。ジャーナリストたちは、規準のわからない
発禁つづきに閉口して、内務省の係の人に執筆を希望しない作家、評論家の名をあげさせ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
は腕達者なところを一つ揮《ふる》って看板絵のような小説をつくったらしいが、これは
発禁となり、目下編集責任者・作者・名儀人が法律問題にかかっている。久米正雄のよう....
「悲しい新風」より 著者:坂口安吾
自由はまもられなければならないという新憲法のおかげによって、文士は有無を言わさず
発禁をくらい頭から大目玉をくらうことがなくなって、チャタレイ夫人は起訴、法廷で理....
「芝、麻布」より 著者:小山内薫
浜離宮の黒松だけである。 私は、あの黒い松を見た瞬間に第二次「新思潮」創刊号の
発禁という、実に不思議な連想をおこした。 麻布の森元も特色がないようで、特色の....