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発端
「発端〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
発端の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
発端
肥後《ひご》の細川家《ほそかわけ》の家中《かちゅう》に、田岡甚太夫《た....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
の所へ、ちと心配な筋があって、伺いを立てに行ったと云う、それが抑々《そもそも》の
発端なのです。何でも六月の上旬ある日、新蔵はあの界隈《かいわい》に呉服屋を出して....
「星座」より 著者:有島武郎
れた。ばかげて声高な純次に譲らないほど父の声も高く尖《とが》っていた。言い争いの
発端《ほったん》は判らない。
「中島を見ろ、四十五まであの男は木刀一本と褌《ふん....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
発端 この突拍子もない名称をかぶせられた「地球発狂事件」は、実はその前にもう一....
「親子」より 著者:有島武郎
。……しかし今夜は御苦労だった。行く前にもう一言お前に言っておくが」 そういう
発端で明日矢部と会見するに当たっての監督としての位置と仕事とを父は注意し始めた。....
「省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
った原文を手交) * * * さて「射撃手」事件の、そもそも
発端は、次のようだった―― もう九月も暮れて十月が来ようというのに、其の年はど....
「蠅男」より 著者:海野十三
発端 問題の「蠅男」と呼ばれる不可思議なる人物は、案外その以前から、われわれと....
「続獄中記」より 著者:大杉栄
の、僕の哲学を書いて見ようかとも思った。現に、一と晩夜あけ近くまでかかって、その
発端だけを書いた。 東京監獄で押丁を勤めていて、僕等被告人の食事の世話をしてい....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
発端 そのころ、広い太青洋を挟んで、二つの国が向きあっていた。 太青洋の西岸....
「四次元漂流」より 著者:海野十三
へ向って走っているのに気づかれるであろう。それはともかく、この神秘な物語も、その
発端は一見平凡な木見雪子学士の行方不明事件から始まる。 学士嬢の失踪 中....
「池袋の怪」より 著者:岡本綺堂
ようになったので、先ず可しと何れも安心したが、何ぞ測らん右の蛙がそもそも不思議の
発端で、それからこの邸内に種々の怪異を見る事となった。ある日の夕ぐれ、突然にドド....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
困るというような事も述べてある。ファラデーは随分と物忘れをして、困ったので、その
発端は既にこの時にあらわれている。仕方がないので、後にはポケットにカードを入れて....
「一寸怪」より 著者:泉鏡花
の父が其処の屋敷に住んだところ、半年ばかりというものは不思議な出来事が続け様で、
発端は五月頃、庭へ五六輪、菖蒲が咲ていたそうでその花を一朝奇麗にもぎって、戸棚の....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
受けた。手間じゃない飲代にせいという文句も可しか、酒も可いが、五助さん。 その
発端になった、旗本のお嬢さん、剃刀で死んだ遊女の身になって御覧じろ、またこのくら....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
隠の伝記の正史にはない。江戸時代の随筆のうちにある。あまりに昔の型通りな恋愛譚の
発端なので、拵え話だとする人もあるだろうと思うが、それでもよいと思う。これ以外に....