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「発育〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

発育の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
富士」より 著者:岡本かの子
地となって延長し、在るべき凸所に必定在る凸所として、山に健やけきわが肉体の一部の発育をみた。 翁は、時には、手を長くさし出して地平の線に指尖を擬する。地平の線....
」より 著者:岡本かの子
少し本能に喰い込んだ協調やらいたわり方を暗黙のうちに交換して、それが反射的にまで発育しているので、世間からは無口で比較的仲のよい夫婦にも見えた。父親は、どこか下....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
火かあるいは風(しばしばまた神々の怒り)である。そうして後にまたこの土地が新たに発育し生命の住みかとなる。こういう輪廻は幾度も繰返されたと考えるのである。この考....
西湖の屍人」より 著者:海野十三
が、切長の涼しい眼とスレスレのところまで垂れていた。なによりも可愛いのは、その、発育しきらないような頤だった。 「おいマリちゃん」すかさず帆村が、彼女の名を呼ん....
海底大陸」より 著者:海野十三
の子供たちは」 「はーん、あれは子供なんですか」 「そうです、子供です。まだ体の発育期でしてな、礼儀もなんにも教えてないんです」 「ははあ、この国でもやはり礼儀....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
から下にヴェールのように持っているこの若い娘が、そうやって笑うとき、口の中に未だ発育しない小さい歯が二三枚|覗かれた。その歯はもう永遠に発育しないらしく、小さい....
少年探偵長」より 著者:海野十三
るところでは、ヘザールの子孫というのは、幼いときに病気にかかって、それきり身体が発育せず、いままでは小男になっているということを耳にした。それでも、年頃になると....
不沈軍艦の見本」より 著者:海野十三
感受するの能力がなかったのだ。今にしてはっきり知る、自分たちの頭脳は揃いも揃って発育不全であったことを! ああ情けなや) と、彼らの多くは、それ以来すっかり気....
宇宙戦隊」より 著者:海野十三
ていると、宇宙線につきさされないですみます。そうなると、人間――いや生物はどんな発育をするでしょうか。またそれと反対に、人間が成層圏機や宇宙艇にのり、地球を後に....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
し十六の筈であるが、打見はようよう十一二くらいにしか見えない、ほとんど不具に近い発育不全の少年であった。耳は多少きこえるらしいが、口は自由にまわらない。ただ時々....
私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
著しい特徴であつた。 こんなつまらぬことを研究していたために、当時の私は知能の発育がよほど遅れたようであつた。中学を終えると、すぐに私は家庭の事情で樺太へ行か....
政治に関する随想」より 著者:伊丹万作
られるが故に、もしも、今後民衆に対する政治的教化が進歩し、民衆の政治意識が健全に発育すれば、彼らの大部分は自信を喪失して次第に消散するであろう。すなわち、現在の....
怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
二 美少年滝之助は越後領|関川宿の者、年齢は十四歳ながら、身の発育は良好で、十六七にも見えるのであった。それで又見掛けは女子に均しい物優しさ、....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
が賃借りなので、手元には二円しか残らなかった。 中国人は日に二食である。これは発育ざかりの私にはこたえた。一日中追い回されるので腹の減ることおびただしい。そこ....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
も民族間の対立感情が到底西洋の如くでなかったことを示している。かく東洋は王道文明発育の素地が西洋に比し遥かに優れている。 これに加うるに東洋に於ては強大民族の....