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発覚
「発覚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
発覚の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
渠《かれ》は再び沈吟せり。 良心に逐《お》われて恐惶《きょうこう》せる盗人は、
発覚を予防すべき用意に遑《いとま》あらざりき。渠が塀ぎわに徘徊《はいかい》せしと....
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
んな望みのないことは彼自身もよく承知していた。 栄之丞の口から佐野の家の没落が
発覚したときに、八橋はなんと感じたであろうか。彼は切《せつ》にそれを知りたかった....
「階段」より 著者:海野十三
間がある。五分ほどすると同じ人間が二階から一階へ降りて行った。そのあとあの事件|
発覚後までは、誰もあの階段をあがらなかったのだ」 「それは誰です。僕だけに鳥渡教....
「壊れたバリコン」より 著者:海野十三
ハ大部分完備ニ向イタルモノノ如シ。 予ノ生命ハ只今ノトコロ安全ナリ。但シ此ノ通信
発覚ノ暁ハ直チニ殺サルベシ。予ノ一身上ノコトハ其筋ノ好意ニヨリテ、自宅ヘ一報ヲ乞....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
、その一節にこんなことが書いてあったのを、私は記憶していた。 ――すべてのことが
発覚して、すべての人がわれわれを罵り憎んでも、たがいの心は変わらないはずだ―― ....
「鐘ヶ淵」より 著者:岡本綺堂
しかめた。 ありもしない鐘をあると申立てて、いざ引揚げという時にそのいつわりが
発覚したら、福井の身の上はどうなるか。将軍家から特別の御賞美をたまわっているだけ....
「迷信解」より 著者:井上円了
これをふせがんとの意に出でたるものなりという」この一例のごとき、もし強盗なること
発覚せざりしならば、必ず真の天狗となりて世に伝わりたるに相違ない。かかる例は、古....
「拷問の話」より 著者:岡本綺堂
ものに一枚一両ずつで売って、三人が四両の金を酒や女につかい果してしまった。それが
発覚して、吉五郎が先ず捕われたので、万吉と清七は姿をかくした。他の同類もあわてて....
「活人形」より 著者:泉鏡花
すて。「むむ、それはとんだ事だ。猶予をしちゃ不可ません。あの嬢が饒舌と一切の事が
発覚っちまう。宜しい銀平にお任せなさい。のう、銀平や、お前はそういうことには馴れ....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
るものはありません。そこで、この迷いを取り去るために、宇宙の人生が備えている人間
発覚の力を信亨するのであります。 「能く一念喜愛の心を発すれば、 煩悩を断ぜず....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
作に口止めされているので、小判の話なぞは一言も言いませんでした。「もし金のことが
発覚すれば、三人同罪で牢屋へ行くのだ。」と伊作は馬鹿正直な太郎右衛門に言い含めて....
「美人鷹匠」より 著者:大倉燁子
ツアーベルの著書を読み、なお薬物学及び毒薬学の研究を致しました。それは決して罪の
発覚を防ぐためではありません。どうしたら最も楽に、眠れるようにこの世を去らせてや....
「鷺娘」より 著者:大倉燁子
覚悟で踊って下さる奥様を殺そうと計画むなんてほんとにひどいと思います。私の口から
発覚たなんて事になったらどんなめにあうか知れません。それを思うと迚も怖しくって今....
「恐怖の幻兵団員」より 著者:大倉燁子
いう人もあるから、殊によったら兄さまは人でも殺しているのかも知れませんね、犯罪の
発覚を恐れているんじゃないのかなあ。気の弱い男は自分の犯した罪に脅えて発狂するっ....
「自来也の話」より 著者:岡本綺堂
いえば、這奴は白洲へ出て宝叔塔や侍郎橋の一件をべらべらしゃべるに相違ない。それが
発覚したら我身の大事となるのは知れている。飛んでもない脅迫をうけて、獄卒も今さら....