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発音
「発音〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
発音の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
太郎のことを話していた。彼女の言葉は四五年前のように「それは」を S-rya と
発音する田舎訛《いなかなま》りを改めなかった。お鈴はこの田舎訛りにいつか彼女の心....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
。人麻呂はあの歌を記すために、支那の文字を使いました。が、それは意味のためより、
発音のための文字だったのです。舟《しゅう》と云う文字がはいった後《のち》も、「ふ....
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
利先生は、時々紫の襟飾《ネクタイ》へ手をやりながら、誤訳は元より些細《ささい》な
発音の相違まで、一々丁寧に直して行く。
発音は妙に気取った所があるが、大体正確で、....
「或る女」より 著者:有島武郎
「Good hit for you,Mr. Captain !」
と癖のない
発音でいってのけた。これを聞いた一座は、ことに外国人たちは、椅子《いす》から乗り....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
|息子に英語と漢文と習字とを習った。が、どれも進歩しなかった。ただ英語はTやDの
発音を覚えたくらいである。それでも僕は夜になると、ナショナル・リイダアや日本外史....
「恐しき通夜」より 著者:海野十三
した。 「いや、遅くなった。患者が来たもんで(と、『患者』という言葉に力を入れて
発音しながら)手間がとれちまった。だが、お詫びの印に、お土産を持ってきたよ、ほら....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
』号を襲撃した空の海賊――というのもおかしいが、おそるべき宇宙の賊だもの。きみの
発音が悪いんだよ」 「あんな負けおしみをいっているよ」 そんなことをいい合って....
「宇宙の迷子」より 著者:海野十三
しずまりかえっていた。ただ聞えるのは、艇の後部ではたらいている原子力エンジンの爆
発音の、にぶいひびきだけだった。 そういう状態が十五分ほどつづいたあとで、山ノ....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
の中からは、一せいに悲鳴と祈りとが起った。と、あまり遠くないところで、轟然たる爆
発音が聞え、大地はびしびしと鳴った。 「墜ちた、近いぞ」 わァと喚いて、逃げ腰....
「橋」より 著者:池谷信三郎
がら、彼女がいつものマズルカを口吟んだ。このチァイコフスキイのマズルカが、リラの
発音で、歌詞のない歌のように、彼女の口を漏れてくると、不思議な哀調が彼の心の奥底....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
しかけた。 「そうだ。あのシュシュン……」 僕はなぜか朱舜水と云う言葉を正確に
発音出来なかった。それは日本語だっただけにちょっと僕を不安にした。しかし彼は無頓....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
かし彼は全くの独り者であってみると、阿貴とすべき左証がない。その他 Quei と
発音する文字は皆|変槓な意味が含まれいっそう嵌りが悪い。以前わたしは趙太爺の倅の....
「雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
商売として口をきくことになると案外難しいものである。早い話が不愉快な音声は困る。
発音不明瞭は困る。小唄の一つも歌つて調子はずれは困る。というふうにいつてくると、....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
をするのである。この外にもマグラース等六・七人の同志が集って、語学の稽古をして、
発音を正したりなどした。 一方において、王立協会で教授が講義をするのを聴いたが....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
代には大抵「コマカタ」と呼んでいたものである。が、それもとうの昔に「コマガタ」と
発音するようになってしまった。「君は今駒形あたりほとゝぎす」を作った遊女も或いは....