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登り
「登り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
登りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「春」より 著者:芥川竜之介
下の突き当りにある螺旋状《らせんじょう》の階段を登って行った。
螺旋状の階段を
登りつめた所は昼も薄暗い第一室だった。彼女はその薄暗い中に青貝《あおがい》を鏤《....
「春の夜」より 著者:芥川竜之介
町離れた、灯《ひ》の多い町へ氷を買いに行った。その帰りに人通りの少ない屋敷続きの
登り坂へかかると、誰か一人《ひとり》ぶらさがるように後ろからNさんに抱《だ》きつ....
「冬」より 著者:芥川竜之介
近い往来は売出しの旗などの残っていたものの、どこの町全体も冬枯れていた。僕は坂を
登りながら、僕自身も肉体的にしみじみ疲れていることを感じた。僕の叔父《おじ》は去....
「仙人」より 著者:芥川竜之介
はほくほく喜びながら、女房の云いつけを待っていました。
「それではあの庭の松に御
登り。」
女房はこう云いつけました。もとより仙人になる術なぞは、知っているはず....
「早春」より 著者:芥川竜之介
体温を感じながら、仄暗《ほのぐら》い石の階段を博物館の二階へ登っていった。階段を
登りつめた左にあるのは爬虫類《はちゅうるい》の標本室《ひょうほんしつ》である。中....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
るとでも思ったかも知れぬ。」
五
わたしは御主人とその翌日、この島の火山へ
登りました。それから一月ほど御側《おそば》にいた後《のち》、御名残り惜しい思いを....
「たね子の憂鬱」より 著者:芥川竜之介
るのは勿論彼女には始めてだった。たね子は紋服《もんぷく》を着た夫を前に狭い階段を
登りながら、大谷石《おおやいし》や煉瓦《れんが》を用いた内部に何か無気味《ぶきみ....
「手紙」より 著者:芥川竜之介
京の新聞を読んでいました。M子さんはきょうはK君やS君と温泉宿の後ろにあるY山へ
登りに行ったはずです。この奥さんは僕を見ると、老眼鏡《ろうがんきょう》をはずして....
「保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
、
「次の時間に入用《いりよう》なのです。」と云った。
保吉はもと降りた階段を
登り、語学と数学との教官室へはいった。教官室には頭の禿《は》げたタウンゼンド氏の....
「誘惑」より 著者:芥川竜之介
顔も映っている。その横顔の頸《くび》すじを尻っ尾の長い猿の影が一つ静かに頭の上へ
登りはじめる。続いて又同じ猿の影が一つ。
13
「さん・せばすちあん」....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
。やがて君が自分に気がついて君自身を見いだした所は海産物製造会社の裏の険しい崕を
登りつめた小山の上の平地だった。 全く夜になってしまっていた。冬は老いて春は来....
「三つの窓」より 著者:芥川竜之介
の光を浴びたまま、幅の狭い舷梯を下って行った。すると仲間の水兵が一人身軽に舷梯を
登りながら、ちょうど彼とすれ違う拍子に常談のように彼に声をかけた。 「おい、輸入....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ょっと見物する位のつもりで軽く御返答をしたのでした。 間もなく一つの険しい坂を
登りつめると、其処はやや平坦な崖地になっていました。そして四辺にはとても枝ぶりの....
「トロッコ」より 著者:芥川竜之介
路の終点へ車の土をぶちまける。それから今度はトロッコを押し押し、もと来た山の方へ
登り始める。良平はその時乗れないまでも、押す事さえ出来たらと思うのである。 或....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
であったが、見合わすこととなり、一八一五年二月末、ネープルに赴いてベスビアス山に
登り、前年の時よりも噴火の一層活動せるを見て大いに喜んだ。 このとき何故か、急....