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「登攀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

登攀の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
幻談」より 著者:幸田露伴
から骨を折って、そうして午後一時四十分に頂上へ着きましたのが、あの名高いアルプス登攀記《とうはんき》の著者のウィンパー一行でありました。その一行八人がアルプスの....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
とにかく、木戸君を酷使した嫌いがあったかもしれん。しかし、それは上空からの偵察で登攀《とうはん》の手がかりを見つけにゃならんし、じつに、飛行回数百二十一という記....
壊れたバリコン」より 著者:海野十三
のを待ち兼ねて、セントー・ハヤオが報じたN県東北部T山をK山脈へ向う中間の地点へ登攀しました。其処近辺を幾日も懸ってすっかり調べ上げました。背の高い雑草には蔽い....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
るという、ラマ僧があこがれる理想郷である。彼らは、そこを「|蓮中の宝芯」と呼んで登攀をあせるけれど、まだ誰一人として行き着いたものはない。そのうえ、古くは山海経....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
躯も、今はエスキモーさながらに毛皮にくるまっている。 氷原と吹雪、氷河と峻嶮の登攀。奈翁のアルプス越えもかくやと思われるような、荷を吊りあげ、またおのぶサンを....
単独行」より 著者:加藤文太郎
がつづいたので、日当りのよい斜面の雪はたいてい氷になっていた。おかげで槍の穂先の登攀は愉快だった。しかし正月頃に登った人のカット・ステップの跡が残っているのには....
今昔ばなし抱合兵団」より 著者:海野十三
けれど……。 前夜から、われわれは、リュックサックを肩に負い、必死で、縦井戸を登攀しつつあるのであるが、老人である私には、腕の力も腰の力も弱くて、一向はかがい....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
をかけると、そのままずるずると滑りおちて腕をすりむいたり、足の生爪をはがしたり、登攀はなかなか容易な業ではなかった。それでも三十分あまりの後、彼はとうとう最下層....
学生と読書」より 著者:倉田百三
かに水準を異にする。プラトンとダンテとを読むと読まないとではその人の理念の世界の登攀の標高がきっと非常に相違するであろう。 高さと美とは一目見たことが致命的で....
越中劍岳先登記」より 著者:柴崎芳太郎
して、愛山家の間に功名の目標となれるが如き感ありしに、会員田部隆次氏は、「劍山|登攀冒険談」なる、昨四十年七月末『富山日報』に出でたる切抜を郵送せられ、かつ「先....
一ノ倉沢正面の登攀」より 著者:小川登喜男
の鬱林の上に立ちめぐらされた岩の、陰惨な相貌を望むに及んで、新しい岩への熱情と、登攀への高揚せる意志とを吹き込まれた。そして夕闇が全く岩壁を飲込んでしまうまで、....
層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
に発せんとせしに、水姓吉蔵氏|※然として来る。留辺志部小学校の校長なるが、幾度も登攀して大雪山を我庭園の如くに思えり。余が大雪山の登攀を企つと聞き、嘉助氏という....
春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
して穿った塹濠の址かも知れぬ。なにぶん雪が深いのと、時間の余裕がなかったのとで、登攀調査することが出来なかった。いずれ他日を期したい。この辺の地大部は江畑氏の所....
黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
分け入り、九時四十分、偃松帯に達して休憩。九時五十分、出発。切明けあり、岩石露出登攀|反て困難ならず。十時四十五分、赤谷山頂上着。正面南に劒岳の豪壮なる山容を仰....
八ヶ峰の断裂 」より 著者:木暮理太郎
達し得る一縷の望がないでもない。唯だ之を決行するに際しては、大胆細心にして岩石の登攀に熟練した者でなければ、生還期し難きものがあるであろう。若し底に達することが....