白妙の[語句情報] »
白妙の
「白妙の〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
白妙のの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「猿飛佐助」より 著者:織田作之助
こそは、信州上田の鬼小姓、笛も吹けば、法螺も吹く、吹けば飛ぶよな横紙を破った数は
白妙の、衣を墨に染めかえて、入道姿はかくれもなき、三好清海入道なり」 と、名乗....
「川中島合戦」より 著者:菊池寛
本当はまだ政虎)は紺糸縅の鎧に、萌黄緞子の胴|肩衣をつけ、金の星兜の上を立烏帽子
白妙の練絹を以て行人包になし、二尺四寸五分順慶長光の太刀を抜き放ち、放生月毛と名....
「木の子説法」より 著者:泉鏡花
お貰い。母さんが血をあげる。」 俯向いて、我と我が口にその乳首を含むと、ぎんと
白妙の生命を絞った。ことこと、ひちゃひちゃ、骨なし子の血を吸う音が、舞台から響い....
「南地心中」より 著者:泉鏡花
袴を穿くと、しらしらと早や旭の影が、霧を破って色を映す。 さて住吉の朝ぼらけ、
白妙の松の樹の間を、静々と詣で進む、路の裳を、皐月御殿、市の式殿にはじめて解いて....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
恐れをなすのに――ここも一種の鉄枴ヶ峰である。あまつさえ、目に爽かな、敷波の松、
白妙の渚どころか、一毛の青いものさえない。……草も木も影もない。まだ、それでも、....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
、傍に忍びてやりすごし、尚も人なき野中の細道、薄茅原、押分け押分け、ここは何処と
白妙の、衣打つらん砧の声、幽にきこえて、雁音も、遠く雲井に鳴交わし、風すこし打吹....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
は、その急報をきいて煙管を投げ捨てて立ち上りました。新造《しんぞ》を先に立てて、
白妙の部屋へ駈けつけて、 「藤原、どうした」 神尾は人をかきのけて中へ入って見....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
方は伊勢として味ってかまわない。 ○ 春過ぎて夏|来るらし
白妙の衣ほしたり天の香具山 〔巻一・二八〕 持統天皇 持統天皇の御製で、藤原宮....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
子姉や藤子姉は四、五級上だから看護婦に扮装して、繃帯を巻いてくれた。 巻くや繃帯
白妙の 衣の袖は紅に染み 真白に細き手をのべて…… あの調べも、歌詞も実にいい....