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「白斑〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

白斑の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
の管の色が、妙に黝《くろ》ずんできて、やがて痺れも一個所に止まってしまい、そこが白斑《なます》みたいに濁ってくるんですとさ。でも、それと判ってさえいなければ――....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
いる。茶事に用いる三つ羽箒には野雁《やがん》の尾羽を好しとするが、その中でも黒に白斑のあるのを第一とし、白に黒斑のあるのを第二とし、数寄者《すきしゃ》は非常に珍....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
表へ飛び去ってしまった。 こうして、鷹はおとなしく老人の拳に戻った。鷹は一面に白斑のある鳥で、雪の山と名づけられた名鳥であると老人は説明した。 これを表向き....
「水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
なお腰に達しないくらいであるから、あえて困難というほどではない。 自分はまず黒白斑の牛と赤牛との二頭を牽出す。彼ら無心の毛族も何らか感ずるところあると見え、残....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
り牛の下見をする。むろん巡査がひとりついてくる。牛疫の牛というのは黒毛の牝牛赤｜白斑の乳牛である。見ると少しく沈欝したようすはしているが、これが恐るべき牛疫とは....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
える。出はいりの時に生徒でいっぱいになる下駄箱のあたりも今はしんとして、広場には白斑の犬がのそのそと餌をあさっていた。 オルガンの音がかすかに講堂とおぼしきあ....
「柿の種」より 著者:寺田寅彦
月、渋柿） ＊ 「三毛」に交際を求めて来る男猫が数匹ある中に、額に白斑のある黒猫で、からだの小さいくせに恐ろしく慓悍なのがいる。 これが、「三毛....
「海浜一日」より 著者:宮本百合子
次第に重い銅色になって来た。光りの消えた砂浜を小急ぎに、父を真中にやって来ると、白斑《しろぶち》の犬が一匹船の横から出て来た。 「こい、こい」 晴子が手を出す....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
た。が、老人の事ではない。前生の仇が犬になって、あとをつけて追って来た、面の長い白斑で、やにわに胴を地に摺って、尻尾を巻いて吠えかかる。 「畜生、叱……畜生。」....
「山の手の子」より 著者:水上滝太郎
様とお留守居の御褒美《ごほうび》に西洋木馬を買っていただいたのもその家であった。白斑《ぶち》の大きな木馬の鞍《くら》の上に小さい主人が、両足を蹈《ふ》ん張って跨....
「老狸伝」より 著者:佐藤垢石
黒い長い爪を持っていて、それがなかなか有力だ。毛色は真っ黒で、胸に月輪形の大きな白斑を有している。巧みに樹上によぢのぼることができるけれど、ほかの獣類のように跳....
「植物知識」より 著者:牧野富太郎
イヨウベゴニア（大葉ベゴニア）は、大なる深緑色葉面《しんりょくしょくようめん》に白斑《はくてん》があって、名高い粧飾《しょうしょく》用の一種である。 シュウカ....
「三国志」より 著者:吉川英治
をいま見るうれしさ。曹操、そこをうごくなよ」 とどろく答えとともに、陣鼓一声、白斑な悍馬に乗って、身に銀甲をいただき鮮紅の袍を着、細腰青面の弱冠な人が、さっと....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
てしまった。それから黒んぼの鰌すくいだが、これも汗みどろの大吐息で、顔から手から白斑になってしまった。ヤンキーでもアイヌでも歌わせれば歌えそうにも立ちつ坐りつし....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
かせる。岩の色は一様ではないが皆花崗片麻岩だ。見る限り褐色や渋色をなすりつけた黒白斑の大岩塊が、縦に欹ち横に伏して、頭上二、三尺の高さに不恰好な階段を築き上げて....