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白木造り
「白木造り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
白木造りの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「梓川の上流」より 著者:小島烏水
宿を閉し、番人一人残して里へ下りてしまうそうである、宿は二階建ての、壁も塗らない
白木造りで、天椽《てんじょう》もない、未だ新しくて木の匂いがする、これで室《へや....
「黒い地帯」より 著者:佐左木俊郎
が話されていた。其処にそのまま残されてあった水揚げ水車は、毎日毎日松埃を浴びて、
白木造りだったのが、真黒になって突立っていた。 ――一九二九・一二・三――....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
手の千差万別なものとなりました。 その翌日は、お札の降ったところの原の真中に、
白木造りの仮宮《かりみや》が出来ました。その晩には仮宮の前へ、誰がするともなく、....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
んで居りましたが、その中の一|番大きい老木には注連縄が張ってあり、そしてその傍に
白木造りの、小さい建物がありました。四方を板囲いにして、僅かに正面の入口のみを残....
「血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
ていた頼母は、五郎蔵やお浦から眼を外し、五郎蔵の背後、天井に近く設けられてある、
白木造りの棚を眺めた。紫の幕が張ってあり、燈明が灯してあった。 (何かの縁起には....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
ござりまする上人様、晴れて居る空を見ても燈光の達かぬ室の隅の暗いところを見ても、
白木造りの五重の塔がぬっと突っ立って私を見下しておりまするわ、とうとう自分が造り....