白柄[語句情報] »
白柄
「白柄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
白柄の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
とのない退屈男です。思い立ったとなると、その場に編笠深く面《おもて》をかくして、
白柄細身をずっしり長く落して差しながら、茶献上《ちゃけんじょう》の博多は旗本結び....
「山椒大夫」より 著者:森鴎外
松明《たいまつ》の火影が乱れて、大勢の人が籠《こ》み入って来る。先に立ったのは、
白柄《しらつか》の薙刀《なぎなた》を手挾《たはさ》んだ、山椒大夫の息子三郎である....
「島原の乱」より 著者:菊池寛
士五六十を率いて突入して果てたと云う。 寺沢の陣でも騒動したが、三宅藤右衛門、
白柄の薙刀を揮って三人を斬り、創を被るも戦うのを見て諸士亦奪戦して斥けた。藤右衛....
「新釈諸国噺」より 著者:太宰治
こんなお客が二、三人あるんだ。世間には、似たものがたくさんある。玉虫色のお羽織に
白柄の脇差、知らぬ人が見たらお歴々と思うかも知れないが、この婆の目から見ると無用....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
《りょりょく》があって、酒を飲んで興たけなわなる時は、神祇組《じんぎぐみ》でも、
白柄組《しらつかぐみ》でも、向うに廻して喧嘩を辞せぬ勇気があり、また喧嘩にかけて....
「稚子法師」より 著者:国枝史郎
を止めた。と彼の前に立ったのは白衣の直垂、白糸|縅の鎧、白い烏帽子を後様に戴き、
白柄の薙刀を抱い込んで白馬に跨がった白髪の武人――蘇門山村良由と、同じ扮装いに出....
「二人町奴」より 著者:国枝史郎
「いや拙者とて同じでござる。弥左衛門殿のお扱いなら、なんの不足がございましょう。
白柄組とか吉弥組とか、旗本奴の扱いなら、とかく何かと言っても見たいが、長兵衛殿の....
「番町皿屋敷」より 著者:岡本綺堂
て、自分の頭の上に落ちかかって来るような花の雲を仰いだ。彼は深い編笠をかぶって、
白柄の大小を横たえて、この頃|流行る伊達羽織を腰に巻いて、袴の股立ちを高く取って....
「狂歌師赤猪口兵衛」より 著者:夢野久作
。上方風の細折結に羽二重の紋服、天鵞絨裾の野袴、二方革のブッサキ羽織に、螺鈿鞘、
白柄の大小、二枚重ねの麻裏まで五分も隙のない体構え。あれで算盤弾くかと思われる筋....
「つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
に一文字の大髷《おおまげ》、打割《ぶっさき》羽織に小倉《こくら》の袴《はかま》、
白柄朱鞘《しろつかしゅざや》の大小を閂《かんぬき》のように差しそらせて、鉄扇片手....