白毫[語句情報] »
白毫
「白毫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
白毫の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
は、五条あたりの柿の梢に、七日《なのか》の間天狗が御仏《みほとけ》の形となって、
白毫光《びゃくごうこう》を放ったとある。また仏眼寺《ぶつげんじ》の仁照阿闍梨《に....
「尼提」より 著者:芥川竜之介
た。沙門はちょっと見たところでは当り前の人と変りはない。が、その眉間《みけん》の
白毫《びゃくごう》や青紺色《せいこんしょく》の目を知っているものには確かに祇園精....
「槍が岳に登った記」より 著者:芥川竜之介
ある。空はその上にうすい暗みを帯びた藍色《あいいろ》にすんで、星が大きく明らかに
白毫《びゃくごう》のように輝いている。槍が岳とちょうど反対の側には月がまだ残って....
「山椒大夫」より 著者:森鴎外
はそれを伏し拝んで、かすかな燈火《ともしび》の明りにすかして、地蔵尊の額を見た。
白毫《びゃくごう》の右左に、鏨《たがね》で彫ったような十文字の疵《きず》があざや....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
、法水は自分の眼に、眩み転ばんばかりの激動をうけたのだった。パッと眼を打ってきた
白毫色の耀きがあって、思わず彼は、前方の床を瞶めたまま棒立ちになってしまった。そ....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
。勢州四日市にて見たる美人三日|眼前にちらつきたるが其は額に黒痣ありてその位置に
白毫を付なばと考えしなり。東京|天王寺にて菊の花片手に墓参りせし艶女、一週間思い....
「前記天満焼」より 著者:国枝史郎
「哥老会」だの「六合会」だのというような、秘密結社がたくさんあったが、その中の「
白毫会」という結社には、日本人も会員に加わってい、乞食の上州と宣った人物も(本名....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
ました。それから買った後の九十五体の観音はどうで焼けてしまうのだから、その玉眼と
白毫(眉間に嵌めてある宝玉、水晶で作ったもの)が勿体ない。私が片ッ端から続目を割....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
刀の小柄を抜いたのだ。五十間飛ばしたのは見事で有った。若も命中して、悪僧の眉間に
白毫を刻する如く突立った。 「わっ」と一声。後ざまに打倒れて、姿は此方から見えな....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
かな春月がどこかしらにある。 その明りもきわめて鈍く、目をみはればみはるほど、
白毫の光が睫毛をさえぎるので、ここはどこかしら? と思い惑っているとかすかに一点....
「三国志」より 著者:吉川英治
。あの声は」 玄徳は思わず駒をとめた。 道の雪、降る雪、そこらの屋根の雪が、
白毫の旋風となって眼をさえぎる。――ふと、かたわらを見ると、傾いた土の家の門に、....