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白沙
「白沙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
白沙の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「運命」より 著者:幸田露伴
ぞ九十歳なるを得んとて之を疑い、ようやく詰問して遂に其偽なるを断ず。僧|実は鈞州
白沙里の人、楊応祥というものなり。よって奏して僧を死に処し、従者十二人を配流して....
「黒髪」より 著者:近松秋江
顔であったが、白い額に、いかつくないほどに濃い一の字を描いている眉毛は、さながら
白沙青松ともいいたいくらい、秀でて見えた。けれど私に、いつまでも忘れられぬのはそ....
「白峰山脈縦断記」より 著者:小島烏水
はやはり、新湯に泊まった、去年(四十年)秋、笹子峠のトンネルを崩壊し、石和の町を
白沙の巷に化して、多くの人死を生じさせた洪水は、この山奥に入ると、いかばかりひど....
「イタリー芸術に在る一つの問題」より 著者:宮本百合子
。そして、外国の新聞はこの戦闘行為の性質を解剖して、その背後の勢力を考えるとこの
白沙漠に於ける戦闘はスペインの内乱の如き性質を持つものであると言っている。 今....
「連環記」より 著者:幸田露伴
ずれたる中に女の箏の琴弾きすましたるように聞ゆ、と申した。以言はと仰せらるれば、
白沙の庭前、翠松の陰の下に、陵王の舞楽を奏したるに似たり、と申す。大江ノ匡衡は、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
照して皆|霰《あられ》に似たり 空裏の流霜飛ぶことを覚えず 汀上《ていじやう》の
白沙見れども見えず 江天一色繊塵なし 皓々《かうかう》たり空中孤月輪 江畔|何人....
「頼朝の最後」より 著者:田中貢太郎
郎は平生のように右大将家の寝所の周囲を見廻っていた。 五日の月はほんのりと庭の
白沙を照らして、由比ヶ|浜の方からは穏かな波の音が、ざアーア、ざアーアと云うよう....
「春心」より 著者:田中貢太郎
ますよ」 「そうか」 広栄は後の煙草を点けて庭の方へやるともなしに眼をやった。
白沙を敷いた広い庭には高野槇があり、榎があり、楓があり、ぼくになった柾などがあっ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
打ちぎわを伝ッて、追ッ駈け追っ駈け、罵った。 海は嘲笑う。陸は怒る。 どこも
白沙青松だ。そして渚は長い。寄手は好む所へいつでも敵前上陸を敢行できる。だからあ....