白沫[語句情報] » 白沫

「白沫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

白沫の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
。それらの外国人の中には田川夫人もまじっていた。 検疫官は絵島丸が残して行った白沫《はくまつ》の中で、腰をふらつかせながら、笑い興ずる群集にまで幾度も頭を下げ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
なったとも銀河となったともいう、その百合の花非常に白きを嫉んでヴェヌス女神海波の白沫より出現し極浄無垢の花の真中に驢《うさぎうま》の陽根《いちもつ》そのままな雌....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
る雪の中に薄れて行って、やがてはかき消すように見えなくなってしまった。 怒濤。白沫。さっさっと降りしきる雪。目をかすめて飛びかわす雲の霧。自然の大叫喚‥‥その....
三国志」より 著者:吉川英治
的を競わせたが、この日の風浪は、この時には孫権の僥倖となって、矢はことごとく黒風白沫にもてあそばれ、ついに彼の身にまでとどく一矢もなかった。 その上、いよいよ....
釜沢行」より 著者:木暮理太郎
すぐ又四丈許りの瀑があった。其瀑は一丈も落ちると突出せる岩に撞き当って、あたりに白沫を散しながら飛舞するさまが壮快であった。此瀑は二つとも左岸が急ではあるが岩壁....