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「白河夜船〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

白河夜船の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
山羊髯編輯長」より 著者:夢野久作
輩も呆れて了った。昨夜飲まされたカクテールの睡眠薬に引っかけられて二十時間近くも白河夜船でいる間にチャント新聞記事にされて了っている。おまけにホテルの支払まで済....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
間の傷も冴えやかなわが早乙女主水之介は、うしろの柱によりかかって、いとも安らかに白河夜船です。まことに、これこそ剣禅一味の妙境に違いない。剣に秀で、胆に秀でた達....
焦点を合せる」より 著者:夢野久作
流石の吾輩も仰天したよ。折れると同時にキチガイみたいに廻転し出した機械の震動が、白河夜船のドン底まで響き渡ったもんだから、ウンもスンもあったもんじゃない。てっき....
獏鸚」より 著者:海野十三
は早く彼を誘いだしに小石川のアパートへ行った。 彼の仕事の性質から云って、正に白河夜船か或いは春眠暁を覚えずぐらいのところだろうと思っていったが、ドアを叩くが....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
にしても奥の一間は…… 三十 奥の一間のことは問題外として、白河夜船を漕いでいた宇治山田の米友が、俄然として居眠りから醒《さ》めました。 ....
丹下左膳」より 著者:林不忘
倒し、そのまま軒づたいに裏へ飛びおりてほっと安心! 泰軒先生は委細御存じなく、白河夜船の最中らしい。 こんどというこんどこそは、ものの見事にまいてやったぞ…....
丹下左膳」より 著者:林不忘
えて、広大な屋敷うちが、シインと深山《みやま》のよう……昼間のあばれくたびれか、白河夜船のさいちゅうらしく、なんのもの音も聞こえません。 主君源三郎は、今朝馬....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
相撲に負けたせいでなくもともと酒乱で、酔うときッとこうなるという話であった。私は白河夜船でその騒ぎを知らなかった。 翌朝、私が目をさまして、一人、新川の店へ散....
善悪両面鼠小僧」より 著者:国枝史郎
吉どん、おいでかな?」 「離れの方に……まだ眠んで……ホホホ」とお松は笑う。 「白河夜船か。ちと困ったな」 「すぐ起こして参ります」 「少し訊きたいこともあり、....
魔像」より 著者:林不忘
から、見ると、喧嘩屋の先生、いつの間にか地べたに寝ッころがって、いい気持ちそうに白河夜船の最中《さいちゅう》とある。 「まア呆《あき》れた……」 呆れたとは言....
小説 円朝」より 著者:正岡容
朝より遅く起きた。夜は圓朝が席からかえってくるともう枕を外してグーグー高いびきの白河夜船だった。 見兼ねて圓朝が、 「ねえお前どうでもいいけれど、かりにお前昼....
早耳三次捕物聞書」より 著者:林不忘
饂飩《うどん》を売りに出るので帰りは早朝になる。したがってこの時刻は辰にとっては白河夜船の真夜中だから、戸外の騒ぎを知らずに熟睡していたというのもけっして不自然....
釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
ったが、親分、徳撰じゃえれえ騒動だってえじゃありませんか。知らぬが仏でこちとらあ白河夜船さ、すみません。ま、勘弁してくんねえ。それで犯人《ほし》は?」 「世話あ....