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白灰
「白灰〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
白灰の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一つの芽生」より 著者:宮本百合子
らかな、子供らしい単純さが現われていた。 十一時十七分前。唇の色が褪《あ》せ、
白灰色で縁取《へりど》りされた。 十一時二十分過。ごく浅い、軽い呼吸を一分ほど....
「茶色っぽい町」より 著者:宮本百合子
してだか茶っぽい。他の色が浮ばない。丁度昼間の銀座ときくと、日光に反射する乾いた
白灰色の平面しか思い出せないように。その茶っぽい雰囲気は、山伏町の通へ来ると殆ど....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
大きい声と一緒に、四ツ本の前へ、投げつけた。片手を折った人形は、又首を折った。
白灰色の眼が剥き出した首だけが、ころころと、四ツ本の前へ転がってきた。
名越と....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
は赤茶色で実に綺麗です。ちょうど私が見た時分にはその色でありましたが、冬になると
白灰色に変ずるそうです。その灰色に変じたのは私は見たことはないですがチベット人の....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
慧鶴が真底から決死の覚悟を定めたのは石や灰が降り出したからであった。初めのうちは
白灰であった。昼でも濛々として宵闇の膜の中に在るようだった。灰が薄れると太陽が銅....