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白熊
「白熊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
白熊の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
りも固い畳の上には所々に獣の皮が敷きつめられていて、障子《しょうじ》に近い大きな
白熊の毛皮の上の盛上るような座蒲団《ざぶとん》の上に、はったんの褞袍《どてら》を....
「第五氷河期」より 著者:海野十三
た者はなかった。高さ数百メートルの氷河の下なる地上には、もはや一人の人間、一頭の
白熊さえ棲息していることを許されなかったからだ。大死滅だ。生物は、自然の猛威の前....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
…。 それからどうです……こっちの白いのは……これが北極の氷山に住んで人を喰う
白熊だ。五十や百のハシタ金で手に入る代物じゃない。これが昨日《きのう》までは四十....
「空想日録」より 著者:寺田寅彦
一
白熊の死 探険船シビリアコフ号の北氷洋航海中に撮影されたエピソード映画の中に、....
「金のくびかざり」より 著者:小野浩
枕もとへ、くびかざりを、そっと、おいときました。 イヌや、ネコや、あるき人形や
白熊へのおくりものは、おじいさんがちゃんとそろえて、よし子さんのおねだいの下へお....
「地軸作戦」より 著者:海野十三
の掛けられたがちゃりという音が、ペチカ委員の耳に入ったばかりであった。彼は大きな
白熊を取り逃がしたように思ったが、しかしもう少しネルスキーの気のつき方が遅ければ....
「大空魔艦」より 著者:海野十三
まま落下傘で下りてみたところで、丁坊は餓死するか、さもなければこの辺の名物である
白熊に頭からぱくりとやられて、向うのお腹をふとらせるか、どっちかであろう。 し....
「地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
、天から降ってくる雪を、口の中にいれることができるし、たまにゃ、近くの流氷の上に
白熊がのっているかもしれませんから、銃をぶっぱなして、
白熊の肉にありつけるかもし....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
かと挨拶に出すのだ。恐ろしいまでにあらゆる無恥と醜行に慣れ切ってるテレサが、その
白熊みたいな莫大な裸形と濡れた微笑とを運び入れて、そこで明光のもとに多勢の船員た....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ロッキー山脈を通じてメキシコに至るその辺に散布する Grizzly Bear(半
白熊)。 そのなかには千八百ポンド(二百十六貫)の体量を持ったやつがいる。 ....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
光』に送ることができたら、被告人生活というものもなかなかオツなものなんだけれど。
白熊、孤剣、起雲、世民の徒は、来るとすぐにこの特権階級にはいったようだ。他のもの....
「銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
正面に床の間があった。脇床の違い棚に積まれてあるのは、帙入の古書や巻軸であった。
白熊の毛皮が敷いてあった。その上に端然と坐っているのは、三十四、五の人物であった....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
瀑布の屏風、高麗焼きの大花瓶、ゴブラン織の大絨毯、長い象牙に豺の角、孔雀の羽根に
白熊の毛皮、異国の貨幣を一杯に充たした、漆塗りの長方形の箱、宝石を充たした銀製の....
「キャラコさん」より 著者:久生十蘭
よ。……でも、魅力があるという工合にはゆきませんわ。ただ、大きいというだけ。……
白熊《しろくま》の眼のようだというひともありますけど、それだって、すこしほめすぎ....
「頸の上のアンナ」より 著者:神西清
これらの恐怖のさまざまな姿がとうとう一つに合わさって、それが一匹の怖ろしい巨大な
白熊の姿に変じて、例えば自分の父親のような心の弱い罪人たちを脅やかしているように....