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「白珊瑚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

白珊瑚の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
海神別荘」より 著者:泉鏡花
ちへ。一方は廻廊に退場。 公子、真中に、すっくと立ち、静かに剣を納めて、右手なる白珊瑚の椅子に凭る。騎士五人廻廊まで登場。 騎士一同 (槍を伏せて、裾り、同音に....
縷紅新草」より 著者:泉鏡花
くも、いずれ繊楚い人のために見る目も忍びないであろう処を、あたかも好、玉を捧ぐる白珊瑚の滑かなる枝に見えた。 「かえりに、ゆっくり拝見しよう。」 その母親の展....
怪しの館」より 著者:国枝史郎
がもつれている。髪の毛の間からヌラヌラと、白い艶のよい肉が見える。海草の中から、白珊瑚が、チラチラ光っているようである。 「味のよいお酒がここにあります」 眠....
血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
らの声 「はい」 と栞は、素直に答えて、衣裳の赤い裾裏と、草履の赤緒との間に、白珊瑚のように挾まっている可愛らしい素足を運ばせ、塚を下りた。そうして、塚の裾に....
おせん」より 著者:邦枝完二
ちるのさえ、まったく気づかぬのであろう。三日月の淡い光が青い波紋を大きく投げて、白珊瑚を想わせる肌に、吸い着くように冴えてゆく滑らかさが、秋草の上にまで映え盛っ....
葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
しも風立って来たから颯と靡き、颯と靡き、颯と靡く反対の方へ漕いで漕いで進んだが、白珊瑚の枝に似た貝殻だらけの海苔粗朶が堆く棄ててあるのに、根を隠して、薄ら蒼い一....