白糸[語句情報] » 白糸

「白糸〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

白糸の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
義血侠血」より 著者:泉鏡花
りなどいちいち数うるに遑《いとま》あらず。 なかんずく大評判、大当たりは、滝の白糸が水芸《みずげい》なり。太夫《たゆう》滝の白糸は妙齢一八、九の別品にて、その....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
み、顔を低く地面へ付けた。と、地面に何物か白く光る物が落ちていた。そうしてそれは白糸のように一筋長く線を引き、帯刀家の下屋敷と、駿河守の下屋敷とを、一直線に繋い....
錦染滝白糸」より 著者:泉鏡花
場所。 信州松本、村越の家 人物。 村越欣弥(新任検事) 滝の白糸(水芸の太夫) 撫子(南京出刃打の娘) 高原七左衛門(旧藩士) ....
怨霊借用」より 著者:泉鏡花
人様には申しておりましたが、この川の下流の釜ヶ淵――いえ、もし、渡月橋で見えます白糸の滝の下の……あれではござりません。もっとずッと下流になります。――その釜ヶ....
甲州鎮撫隊」より 著者:国枝史郎
いいか」 「まあ黄金水だなア」 「滝も立派ですねえ。第一、幅が広いや」 「箱根の白糸滝になぞらえて作ったやつよ」 可成り広い池の対岸に、自然石を畳んで、幅二間....
稚子法師」より 著者:国枝史郎
――と途端に呼ぶ声がする。主水は礑と馬を止めた。と彼の前に立ったのは白衣の直垂、白糸|縅の鎧、白い烏帽子を後様に戴き、白柄の薙刀を抱い込んで白馬に跨がった白髪の....
十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
、小袖は無垢で袖口は細い、ゆきも長く紋は細輪、そうして襦袢は五分長のこと、下着は白糸まじりの黒八丈、中着は新形の小紋類、そうして下駄は黒塗りの足駄、大小は極上の....
私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
つたが、この小屋で見た写真で記憶に残つているのを拾つてみると「碁盤忠信」、「滝の白糸」、「祐天吉松」などというのが思い出される。 俳優などはまつたくわからない....
赤格子九郎右衛門の娘」より 著者:国枝史郎
はのけぞったが、よろよろと二三歩後へ退った。 ……と見るや彦七の背中にも一房の白糸が下っている。 「や、や、貴殿の背中にも。……やっぱり同じ白糸が!」 「うわ....
剣侠」より 著者:国枝史郎
濃紫であった。黒の紋付に同じ羽織、白博多の帯をしめ、無反に近い長めの大小の、柄を白糸で巻いたのを差し、わざと袴をつけていないのは、無造作で磊落で瀟洒の性質をさな....
奇巌城」より 著者:菊池寛
見よ「エイギュイユ」の頂きの方から一筋の煙が洩れている。人が住んでいるのだ。その白糸のような一筋の煙は渦を巻きながら、夕照の空に静かに上っていく。 この奇巌城....
役者の一生」より 著者:折口信夫
纏って来て、山口定雄が「本朝廿四孝」をしていた。源之助はここで腰元濡衣、橋本屋の白糸をした。杉贋阿弥の劇評は元来余り讃めぬ方であるが、橋本屋の白糸は絶技と讃えて....
レモンの花の咲く丘へ」より 著者:国枝史郎
…。私は何も云わぬことにしよう。(女子再び機を織る。以前よりは悲しき声にて歌う)白糸の清ければ 乙女心よ、 やがて染む緋や紫や あるは又罪の恐れの 暗に似てか黒....
明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
。 ○十月、沢村源之助は五年ぶりにて大阪より帰京し、市村座の二番目「鈴木主水」に白糸を勤めて、好劇家を喜ばしむ。 ○歌舞伎座は株式組織となり、十一月十一、十二の....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
、いわゆる清水坂の旧地を離れておらぬのである。またこの清水坂の南の方、今の梅林町白糸町あたりは、もと徳川時代に悲田院所属の非人部落であった。これも古えの清水坂非....