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「白菜〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

白菜の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
た。 それから十分ばかりたった後、僕等はやはり向い合ったまま、木の子だの鶏だの白菜だのの多い四川料理《しせんりょうり》の晩飯をはじめていた。芸者はもう林大嬌の....
食魔」より 著者:岡本かの子
覗いて来たが、今は台俎板の傍に立って笊の中の蔬菜を見入る。蔬菜は小柄で、ちょうど白菜を中指の丈けあまりに縮めた形である。しかし胴の肥り方の可憐で、貴重品の感じが....
新郎」より 著者:太宰治
髭には、カルシウムが含まれているんだ。」出鱈目である。 食卓には、つくだ煮と、白菜のおしんこと、烏賊の煮附けと、それだけである。私はただ矢鱈に褒めるのだ。 「....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
藪にしたり、養蚕の割が好いと云って桑畑が殖えたり、大麦小麦より直接東京向きの甘藍白菜や園芸物に力を入れる様になったり、要するに曩時の純農村は追々都会附属の菜園に....
艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
。気の毒な奴だな。」 と、苦笑いさせられたことがよくある。 籠に盛られた新鮮な白菜をみるとき、私はまず初冬の夜明の空気の冷さを感じ、葉っぱの縮緬皺にたまった露....
百姓弥之助の話」より 著者:中里介山
。大島氏の家は福島県有数の事業家で弥之助の依頼したO氏は当主の弟さんに当る人で、白菜だけでも四百町歩から作ってその種子を全国的に供給して居る、弥之助は先年その農....
鴨の喜劇」より 著者:井上紅梅
は牧畜をなし男は田を耕すべしと主張して、たまたまごく親しい友達に逢うと彼は邸内に白菜の種を蒔けと勧めた。またしばしば仲密夫人に勧告して、蜂を飼え、鶏を飼え、牛を....
幸福な家庭」より 著者:井上紅梅
堪え切れなくなって彼はふり返ってみた。すると、彼の背後の本棚の脇には已に一山の白菜置場が出現している。下層は三株、真中が二株、上が一株で、彼に向ってはなはだ大....
山の秋」より 著者:高村光太郎
ンがまっさかり、小豆や大豆も大分大きくなり、土用にまいた大根ももう本根をのばし、白菜、秋キャベツもそろそろ結球をはじめ、ジャガイモも二番花を過ぎて玉を肥らせ、芋....
食べもの」より 著者:佐藤垢石
に、蒔いたり植えたりしたものに、時なし大根、美濃わせ大根、甘藍、里芋、夏葱、春蒔白菜、春菊、胡瓜、唐茄子、西瓜、亀戸大根、山東菜、十二種類、なんと賑やかではない....
わが童心」より 著者:佐藤垢石
日に日に健康を増進し来り候、このごろ初夏が訪れ候てよりは、食膳を飾る莢碗豆、春蒔白菜、亀戸大根などの鮮漿に舌鼓をうち申し、殊に時たま珍肴として、十津川と北山川と....
姫柚子の讃」より 著者:佐藤垢石
、四国の友に会う思いがした。 ちり鍋の材料は、大きなほうぼう一尾、槍烏賊三杯、白菜、根深、細切りの蒟蒻などであったが、これは決して贅を尽くした魚菜とはいえまい....
氷湖の公魚」より 著者:佐藤垢石
味が少ないから白焼きの橙酢、カラ揚げ、椀種、味噌田楽向きにこしらえてもおいしい。白菜と合わせてチリ鍋にすれば、思わず晩酌を過ごす。 湖上で、結氷しない十二月中....
漬物の味〔扉の言葉〕」より 著者:種田山頭火
く近頃になって漬物はうまいなあとしみじみ味うている。 清新そのものともいいたい白菜の塩漬もうれしいが、鼈甲のような大根の味噌漬もわるくない。辛子菜の香味、茄子....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
きりだった。私は敬礼をして隣室の物産陳列室に入った。 花椰菜、千日大根、萵苣、白菜、パセリ、人蔘、穀物、豆類。海産物でははしりこんぶ、まだら、すけとうだら、か....