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「白露の〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

白露のの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
菎蒻本」より 著者:泉鏡花
て可愛がって下さいますなら、私ゃ死んでも本望です―― とこれで見るくらいまた、白露のその美しさと云ってはない。が、いかな事にも、心を鬼に、爪を鷲に、狼の牙を噛....
星女郎」より 著者:泉鏡花
紙に山神のお花畑を描いたような、そのままそこを閨にしたら、月の光が畳の目、寝姿に白露の刺繍が出来そうで、障子をこっちで閉めてからも、しばらく幻が消えません。 ....
源氏物語」より 著者:紫式部
きもの》の香のする扇に、きれいな字で歌が書かれてある。 心あてにそれかとぞ見る白露の光添へたる夕顔の花 散らし書きの字が上品に見えた。少し意外だった源氏は....
源氏物語」より 著者:紫式部
色に見られるために、御簾の中へ静かにそれを差し入れて、 よそへてぞ見るべかりける白露の契りかおきし朝顔の花 と言った。わざとらしくてこの人が携えて来たのでもな....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
るので、分かりよい、調子のなだらかな歌である。この歌の次に、「わが屋戸の夕影草の白露の消ぬがにもとな念ほゆるかも」(巻四・五九四)というのもあり、極めて流暢に歌....
壁の眼の怪」より 著者:江見水蔭
急いで反対の方を見た。そちらの壁には、蔭乾しにと釣り下げてある山草花の横手から、白露の月に光るが如き涼しく美しき眼の輝きが見えた。若き女性と直覚せずにはいられな....
雪柳」より 著者:泉鏡花
はいわんぞ。お冬さん、あんたも知ってじゃろ、別しての秘法は、艾も青々となる瑠璃の白露のようながや。」 「助けて下さいまし、お尼さん、そうして、お灸は、どこへ。」....
旅の旅の旅」より 著者:正岡子規
うれしく秋の短き日は全く暮れながら谷川の音、耳を洗うて煙霧模糊の間に白露光あり。白露の中にほつかり夜の山 湯元に辿《たど》り着けば一人のおのこ袖をひかえていざ....
教育家の教育」より 著者:新渡戸稲造
昔の歌を能くは知りませぬが、少しばかり聞いた中に感じた一首がある。『古今集』に「白露の色は一つをいかにして秋の木の葉を千々に染むらん」という歌があります。なるほ....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
。 野べにいでてそぼちにけりな唐衣きつつわけゆく花の雫に 山路にてそぼちにけりな白露の暁おきの木々のしづくに 新古今 一〇 秋風はいたくな吹きそわが宿のもと....