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白面
「白面〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
白面の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
という妖女で、彼女《かれ》の本性は千万年の劫《こう》を経《へ》た金毛《きんもう》
白面《はくめん》の狐じゃ。もし誤ってこの妖魔を走らしたら、かさねて世界の禍いをな....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
として歩を進めている。何でも妹たちが人才を引着けるんだ。」 人事ながら、主税は
白面に紅を潮して、 「じゃ、君の妹たちは、皆学士を釣る餌だ。」 「餌でも可い、構....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
い手術着を着て、メスだの鋏だのを取りあげ、屍体の咽喉部を切開していた。もう一人は
白面の青年で、形のよい背広に身を包んでいた。この手術者は法医学教室の蝋山教授、白....
「三人の双生児」より 著者:海野十三
本目の腕の痕など、ちょっと一と目見たい好奇心もおこるけれど、やはり恐ろしかった。
白面でもって、そんないやらしいものを見られるものじゃありゃしない。これは随分変態....
「蠅男」より 著者:海野十三
やいうことだす。さっき邸を出てゆっきよったが、どうも好かん面や」 と、署長は、
白面無髯に、金縁眼鏡をかけているというだけの、至って特徴のない好男子の池谷与之助....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
至り、ことごとく諸洞の敵をたいらげて、深く険阻の地に入り込んだ。 欧陽※の妻は
白面細腰、世に優れたる美人であったので、部下の者は彼に注意した。 「将軍はなぜ麗....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
であろう、兄は二十歳前後、弟は十五、六であるが、いずれも俳優かとも思われるような
白面の青年と少年で、服装も他の芸人に比べるとすこぶる瀟洒たる姿であった。 兄は....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
遂にその機会を得ませんでした。しかも今のあなたはさのみ偉い人でもない、単に一個の
白面(若く未熟なこと)書生に過ぎませんから、今こそ初めて多年の恨みを報いることが....
「すり替え怪画」より 著者:海野十三
いていて、手伝っていた。 怪画は、中央のテーブルの上に、上向きに置かれた。面長
白面の美男子烏啼は、待ちきれないといった顔で、婦人を促すのであった。 「そうお急....
「金属人間」より 著者:海野十三
者も、まったくふれることのできなかった難問題である。それを二十歳を越えたばかりの
白面《はくめん》の青年学徒が、みごとに手玉にとっているのであるから、なんといって....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
ゴン大将が、戦争次官のままで、アカグマ国攻略軍を指揮することとなった。彼は、まだ
白面の青年だった。 このアルゴン大将は、どっちかといえば、幸運児でもあった。彼....
「第四次元の男」より 著者:海野十三
り“ほほう、これは真白な、じくじく水の湧いた楕円形の面だ”と思う。しかるに、その
白面は、大根の一つの切り口に過ぎないのである。面だけのものではない。だから、今目....
「菎蒻本」より 著者:泉鏡花
の衝立が稲塚で、火鉢の茶釜は竹の子笠、と見ると暖麺蚯蚓のごとし。惟れば嘴の尖った
白面の狐が、古蓑を裲襠で、尻尾の褄を取って顕れそう。 時しも颯と夜嵐して、家中....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
、その気色たちまち変って、拳を上げて、戸を煽り、廂を鼓き、褄を飛ばして棟を蹴た。
白面|皓身の夜叉となって、大空を駆けめぐり、地を埋め、水を消そうとする。…… ....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
た。しっくりと西洋|鞍置いたるに胸を張って跨ったのは、美髯広額の君ではなく、一個
白面の美少年。頭髪柔かにやや乱れた額少しく汗ばんで、玉洗えるがごとき頬のあたりを....