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「白頭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

白頭の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
あいびき」より 著者:ツルゲーネフイワン
かせず、皆どこにか隠れて窃《ひそ》まりかえッていたが、ただおりふしに人をさみした白頭翁《しじゅうがら》の声のみが、故鈴《ふるすず》でも鳴らすごとくに、響きわたッ....
西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
じ色の窓帷《カアテン》と、そうしてその間に居睡《いねむ》りをしている、山のような白頭の肥大漢と、――ああその堂々たる相貌に、南洲先生の風骨を認めたのは果して自分....
保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
ると、驚いたことにタウンゼンド氏はいつのまにか美少年に変り、保吉自身は腰の曲った白頭《はくとう》の老人に変っていた。 恥《はじ》 保吉《やすきち....
一夜」より 著者:夏目漱石
る。日は東より出でて必ず西に入る。月は盈《み》つればかくる。いたずらに指を屈して白頭に到《いた》るものは、いたずらに茫々《ぼうぼう》たる時に身神を限らるるを恨《....
国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
並んでいた。その人数は十七名もあろうか。電気学会長である帝大工学部長の川山博士の白頭や、珍らしく背広を着用に及んでいる白皙長身の海軍技術本部長の蓑浦中将や、テレ....
梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
)岩倉仁郎、高原神留、野田一造、城戸甚次郎、秋吉見次、野村久、生熊生 ◇鞍馬天狗白頭(シテ)前田利鬯 (シテツレ)石蔵利吉、石蔵利三郎、加野宗三郎 (ワキ)西島....
艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
すべき義務さえも強いようとはしない。これは官等の高下をも明かにしない予にとって、白頭と共に勅任官を賜るよりは遥に居心の好い位置である。この意味に於て、予は予自身....
木の子説法」より 著者:泉鏡花
、幕の隙に、古畳と破障子が顕われて、消えた。……思え、講釈だと、水戸黄門が竜神の白頭、床几にかかり、奸賊紋太夫を抜打に切って棄てる場所に……伏屋の建具の見えたの....
陽炎座」より 著者:泉鏡花
招ぎの手附。 狸の面、と、狐の面は、差配の禿と、青月代の仮髪のまま、饂飩屋の半白頭は、どっち付かず、鼬のような面を着て、これが鉦で。 時々、きちきちきちきち....
河霧」より 著者:国木田独歩
ろ、「杉の杜」の四辻にぼんやり立っている者がある。 年のころは四十ばかり、胡麻白頭の色の黒い頬のこけた面長な男である。 汗じみて色の変わった縮布の洋服を着て....
秘密の庭」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
か合図でもしはしないかと時々刻々そればかり気にしていた。彼は一切の宗教を信仰する白頭の米人なるブレインと、何ものをも信ぜぬ胡麻塩頭の仏人ヴァランタンと、たった三....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
が住んでいた。 彼がここに道場をひらいたのは五六年前のことであるが、その前身に白頭山の馬賊の頭目だという人もあれば、シナ海を荒した海賊だという人もある。 彼....
淡紫裳」より 著者:佐藤垢石
と弾力、それをこれほどまでに錬磨した声は、内地の芸妓にも少ないと思った。安来節と白頭山節には感服した。哀調を帯びたアリラン節に魅せられたのは勿論のことである。 ....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
んずるの前に立っていられました。いつか字引で見ましたら、それは賓頭盧と書くので、白頭|長眉の相を有する羅漢とありましたが、大勢の人が撫でるので、ただつるつるとし....
小生のあけくれ」より 著者:北大路魯山人
でこそ、自己に完全なる栄養は摂れ、健全が保たれるのだと確信している。その証拠に、白頭翁といわれる今日まで、小生は病気を知らない。およそ病気と称するものはなに一つ....